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新電力大手のエナリス、再生エネ100%の2種類の「クリーン電力」を企業向けに供給。企業のCO2削減意欲の広がりで商機(RIEF) 

2018-03-27 17:20:04

enarisキャプチャ

 

 新電力大手のエナリスは、企業でCO2削減需要が高まってきたことを受けて、再生可能エネルギーを電源のほぼ100%とする「RE100メニュー」と、J-クレジットで排出係数をゼロにする「ノンカーボンメニュー」を開発、4月1日から企業向けに販売を開始する。投資家からパリ協定に対応した取り組みを問われるケースが増えていることで、再エネ電源で発電した「クリーン電力」への需要がさらに高まると見込んでいる。

 

  CO2フリーの電力は、同社子会社のエネリス・パワー・マーケティング(EPM)が提供する。「RE100%メニュー」の電源は、固定価格買取り制度(FIT)の対象となっているバイオマス発電が96.1%、それ以外のバイマス発電が2.9%、さらに風力発電1.0%で、合計再エネ電力99.0%となる。EPMが保有するJ-クレジットも付与することで、100%のクリーン電力となり、RE100の基準を満たす。

 

 もう一つの「ノンカーボンメニュー」は、電源は天然ガス火力発電16.7%、石炭火力15.7%などと化石燃料電源や原子力7.1%、大規模水力(3万kW以上)2.0%が入っているほか、FIT電源が、バイオマス4.3%、太陽光4.1%、その他0.5%などとミックスされている。全体でのFIT電源の割合は8.9%にとどまるが、市場からJ-クレジットを購入することで。排出係数はゼロにする。したがって、RE100と同様、CO2排出ゼロのクリーン電力となる。

 

 エナリスは、「今回のメニュー提供により、当社グループが掲げる中期戦略『複合的なお客様ベネフィットの創出とターゲティング戦略による既存ビジネスの拡大』に取り組むとともに、国際社会全体の課題である“低炭素社会の実現”に取り組んでいく」としている。

 

  両メニューの電力価格は、非公表。購入希望企業との相対での価格設定になる模様だが、EPMは今回の2つのクリーン電力メニューのほか、「スタンダードメニュー」として他の電力や既存大手電力より安い電気も提供している。同メニューは、クリーン電力に比べて、各事業所によって、8~13%ほど安い設定になっている。 「RE100メニュー」の場合、再エネ電源の修繕、事故、系統からの出力抑制時が発生した場合は、再エネ電力を提供できない場合もある。

 

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https://www.eneres.co.jp/news/release/20180322_02.html

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