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韓国の文大統領、国内では「脱原発」、海外では「原発輸出拡大」の“矛盾政策”展開。UAEで初の韓国製原発完成(各紙)

2018-03-28 18:37:25

Mun3キャプチャ

 

  各紙の報道によると、就任時に「緩やかな脱原発」を掲げた韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が26日、訪問中のアラブ首長国連邦(UAE)で、韓国が外国で初めて建設を請け負ったバラカ原子力発電所1号機の完工式に出席した。文氏は式典で「韓国は原発技術を輸入した時代から輸出する時代へと発展した」と述べ、外国での原発建設に力を入れる方針を示した。

 

 (写真は、ドバイでUAEのムハンマド首相(右)と会談する文在寅韓国大統領)

 

 文政権は、昨年10月、緩やかな「脱原発」を目指すと宣言。国内に現在、24基ある原発を、2038年までに14基へと段階的に減らす方針を内外に示した。原発廃炉に伴う電力については、再生可能エネルギーの拡大などでまかなう方針とした。その一方で、原発関連企業の雇用と技術を守るため、「原発輸出」は続けるとしていた。

 

 今回完成したバラカ原発は、李明博(イミョンバク)政権時代の2009年に、韓国企業連合が日米の企業連合などとの受注競争に競り勝って獲得、建設を進めていた。正式稼動は、今年末の予定で、アラブ諸国初の原発になる。

 

完工した韓国製原発
完工した韓国製原発

 

 韓国は今回の1号機の完工に続いて、2020年までに同地で4号機まで建設する予定となっている。文大統領は、UAE訪問を期に、ムハンマド首相兼ドバイ首長らと会談を重ね、両国関係をこれまでの「戦略的パートナーシップ関係」から、「特別な戦略的パートナーシップ関係」へと格上げすることで合意した。

 

 新パートナーシップ関係では、「未来志向的な協力関係を促進する」ことで一致、韓国・ドバイ間の実質的な協力策を具体的に議論していくことを提言した。UAEは「脱石油」を見据えてエネルギーの多角化を目指しており、文大統領は「両国が原発分野で手を取り合い、第三国への共同進出を模索する」とも述べた。UAEの豊富な資金力を背景に、原発輸出路線を展開する狙いのようだ。韓国はサウジアラビアや英国、チェコでも原発受注を目指している。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2018/03/27/0900000000AJP20180327004900882.HTML