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日本郵船もグリーンボンド発行へ。5年もの100億円分。外航海運業界では初めて。セカンドオピニオンはVigeo Eirisが付与(RIEF)

2018-04-17 15:36:11

yusen2キャプチャ

 

 日本郵船は5月に国内市場で5年もの100億円のグリーンボンドを発行すると発表した。外航海運業界のグリーンボンド発行は初めて。同社が推進する環境対応船の技術ロードマップに基づく投資と一部のリファイナンスに充当する予定。セカンドオピニオンは欧州系のVigeo Eirisが付与する予定。

 

 (写真は2030年に開発を目指す日本郵船の「スーパーエコシップ」の予想図)

 

 今回のグリーンボンド発行の主幹事は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と、野村證券が担当する。三菱UFJ・MSは、フレームワークの策定やセカンドオピニオン取得の助言等の発行支援を行うGreen Bond Structuring Agentも担当した。

 

 海運分野では先週末に国際海事機構(IMO)が国際海運によるCO2排出量を2050年までに50%削減で合意しており、船舶の環境対応力が問われる情勢になっている。日本郵船は、自社のロードマップに基づき、新燃料・燃料転換に対応する液化天然ガス(LNG)燃料船やLNG燃料供給船等を開発しているほか、環境負荷低減規制対応として、バラスト水処理装置の改造、SOx(硫黄酸化物)スクラバー技術などにも力を入れている。

 

日本郵船の環境対応の考え
      日本郵船の環境対応の考え

 

 2030年には「NYK Super Eco Ship」として2008年比でCO2排出量を69%削減できるIMO対応の先発の建造を目指している。環境対応船等へのグリーンファイナンスの評価基準の策定にも協力するため、英非営利団体のClimate Bonds Initiative(CBI)が取り組む海運分野のクライテリア作りにも参画する方針という。今回のボンドは、環境省が公表する国内ガイドラインの適用対象に選定された。

 

http://www.nyk.com/news/2018/1190456_1685.html