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千葉商科大学、10億円の日本株ESG運用を開始。委託先は三井住友信託銀行。運用益は奨学金の原資に活用(RIEF)

2018-06-14 00:00:33

chibashoukaキャプチャ

 千葉商科大学(千葉県市川市)は大学の資産運用手段の一つとして、ESGに熱心な企業の株式に投資するESG投資を10億円規模で始めたことを明らかにした。投資資金の運用は三井住友信託銀行に委託、運用益は給付型奨学金の原資に充てる計画だ。大学の資金運用で、ESG運用を明確に掲げているのは、上智大学など限られている。

 

 ESG運用を打ち出したのは、千葉商科大学を運営する学校法人千葉学園。対象の株は、日本株に限定する。投資収益の増大という視点よりも、投資を通じて再生可能エネルギーの普及等を大学として支援するとともに、学生の教育環境の充実につなげる期待もある。

 同大学は昨年11月、大学のキャンパスで消費するエネルギー量を100%自然エネルギーでまかなう「自然エネルギー100%大学」を実現する環境目標を設定するなど、ESG課題を大学の運営に取り込む姿勢を打ち出している。2018年度に電力量を100%自然エネルギーとし、2020年度には、ガスを含めたすべての消費エネルギーを自然エネルギーに転換を目指している。http://rief-jp.org/ct4/74517

 同大学の担当者は今回のESG投資の開始について「教育機関におけるSDGs推進の一環としてESG投資を推進し、日本の持続可能な社会づくりに貢献しながら、教育研究環境を拡充したいと考えている」との基本方針を示している。

 運用資金の10億円は通常の運営収入の一部で、運用利回りは年3.0%を目指す。運用益は既存の給付型奨学金の原資に回すほか、奨学金制度を将来拡大する際にも活用したい、としている。運用方針は、日本総合研究所と三井住友信託銀行が実施するESG評価と株価評価を活用する。

 同評価手法は、責任投資と成長性を両立した運用を目指すもの。同大学では、以前から、奨学金の原資として、投資有価証券の配当金を活用してきた。

http://www.cuc.ac.jp/news/2018/i8qio00000035l8a.html