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日本取引所グループ(JPX)、英ロンドン証取(LSE)とESG投資促進で相互協力へ。グリーンボンド上場等でLSEのノウハウ導入(各紙)

2018-07-08 08:46:00

JPX1キャプチャ

 

 各紙の報道によると、東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)はロンドン証券取引所(LSE)グループと、ESG投資の促進について相互協力することで合意し、9日にも共同声明を出す、という。LSEはグリーンボンドやESG指数、ファンドの上場等で先行しており、この分野で出遅れているJPXが知恵を借りる形になりそうだ。

 日本経済新聞が報じた。9日にJPXの清田瞭最高経営責任者とLSE幹部が会談し、合意する見通し、としている。JPXでは今年から、国内外の機関投資家向けの債券発行市場「東京プロボンドマーケット」にグリーンボンドの発行登録をはじめており、登録したい企業を両社で発掘するほか、ESG関連の上場投資信託(ETF)を相互誘致をする考えという。

 JPXでは、将来は独自のESG指数の開発も視野に入れている。日本では年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が昨年から、英FTSEや米MSCIのESG指数に連動したパッシブ運用を始めている。しかし、JPXはまだ独自のESG指数を持っていない。LSEとの協力関係を築いて研究を重ねる、としている。

 

 JPXは再生エネルギー発電などを対象とするインフラファンド市場を導入している。しかし、現在の上場数は4件と限られている。今年に入って、新規上場はまだ出ていない。今後、LSEの協力を得て、市場の育成やESG投資普及の取り組みを強化したい考えのようだ。JPXは7月1日に「サステナビリティ推進本部」を設置し、清田氏が本部長に就任している。

 清田社長は「ESG投資の普及に向けて、国内外の関係機関や投資家、上場会社等と連携し、国内外におけるサステナビリティ関連の活動の調査、施策の企画・立案、実行と、その取組みに関する対外的な情報発信を進めていく」と述べている。

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