HOME |グローバル市場での太陽光、風力発電の合計発電容量が1TW(テラワット)に達する。日本の全発電容量の約3.6倍に。2023年にはさらに2TWに拡大。BNEFの調べ(RIEF) |

グローバル市場での太陽光、風力発電の合計発電容量が1TW(テラワット)に達する。日本の全発電容量の約3.6倍に。2023年にはさらに2TWに拡大。BNEFの調べ(RIEF)

2018-08-08 16:13:18

BNEF3キャプチャ

 

    世界の太陽光、風力発電を合計した発電容量が、1TW(テラワット、=1000GW=100万MW=10億kW)に達した。Bloomberg NEFが推計したもので、6月30日時点で、世界全体で1013GWの発電容量になり、1TW台に初めて乗せた。BNEFでは2023年には、倍増して2TWになるという。同時に、再生可能エネルギー整備のコストの下落も進み、今後の1TW発電容量の建設コストはこれまでよりも46%減で実現する。水力や他の再エネ発電を含めると、すでに2TWを超えているとみられる。

 

 1TWの発電容量は、日本全体の発電容量273GW(化石燃料、再エネ、原発をすべて含む:2018年7月末時点)の約3.6倍もの大きさだ。発電量の内訳は、風力発電が54%、太陽光が46%となっている。2010 年から比較すると4倍、2000年からだと実に65倍に拡大している計算だ。

 

 風力と太陽光発電の関係は、2007年当初は太陽光発電事業は8GWの水準で、風力発電の89GWよりはるかに小さかった。しかし、場所さえあればどこでも、大きなものも小さなものでも設置できるという利便性と、パネルコストの低下トレンドの継続によって、太陽光発電は2007年以来、57倍増と急増。2014年には大規模ソーラー事業が、小規模な多数の太陽光発電を上回った。BNEFでは、現時点ではまだ風力発電のほうが過半数を占めているが、太陽光が逆転する日は遠くない、とみている。

 

BNEF4キャプチャ

 

 1TWの発電容量を築き上げるのに投資された金額は、約2兆3000億㌦(約255兆円)との推計。ただ、今後、太陽光も風力もともに設備コストの低下が続くことから、次の1TWを上積みするのに、2022年までに、これまでより半分程度の約1兆2300億㌦の投資で済むとみている。

 

 太陽光、風力以外の主要再生可能エネルギーの発電量については、伝統的な再エネである水力や、バイオなども合わせて、すでに2TWを超えているとみられる。全再エネでは、10年前に1TW越えを果たしている。

 

 BNEFの2013年時点でのグローバルな再エネ市場推計(GREMO)では、太陽光と風力合計の導入量は、2017年末時点で865GW、18年末に1TWに近づくと予測していた。現実は、17年末で945GWに達し、年末を待たずに半年で1TW越えとなったわけだ。BNEFは今年末までに発電容量は1.1TWに拡大するとみている。

http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results.html

https://about.bnef.com/blog/world-reaches-1000gw-wind-solar-keeps-going/?link=desc