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電源開発、仏エンジー社と、日本の一般海域での浮体式洋上風力発電開発を軸に、覚書締結。欧州、アジアでの将来の事業化も模索(RIEF)

2018-09-10 16:15:12

Jpowerキャプチャ

 

 電源開発(Jパワー)は、フランスの総合エネルギー企業ENGIE社(エンジー)との間で覚書を締結、日本の一般海域での浮体式洋上風力発電の事業化に向けた共同研究を進めていくことで合意した。エンジ―は洋上風力発電分野で20年以上の経験を有し、現在、世界中で250万kWの洋上風力発電事業を開発中。

 

 (写真は、Jパワーが取り組んでいる北九州市沖での浮体式洋上風力発電事業の模様)

 

 今回の両者の覚書は、洋上風力発電だけでなく、広範囲な協力関係を目指しているが、最大のポイントは浮体式洋上風力発電の開発促進にある。Jパワーは4月末に発表した「中期経営計画の取り組み状況と今後の取り組み」で、2025年度目標として再生可能エネルギーの新規開発100kWを掲げている。その目標達成に向けて、現在、他4社と共同で北九州市響灘地区において洋上風力発電事業(出力容量は最大で22万kW)の事業化検討を進めている。

 

 フランス拠点のエンジー社は世界的な総合エネルギー企業として知られる。同社のコアビジネスは、①天然ガス及び再生可能エネルギー起源の低炭素発電②世界的な天然ガスネットワーク③カスタマーソリューションの提供ーーとされる。現在、世界に約1億1270万kWの発電設備を保有している。

 

 近年は浮体式洋上風力発電開発に力を入れており、特に潜在的に開発可能性の高い日本を含むアジアでの事業拡大を目指しているという。

 

 Jパワーは「今後、日本の再生可能エネルギーの普及・拡大のためには、洋上風力発電は有望な事業分野の一つ」としており、今回のエンジ―との覚書に基いて、日本の一般海域に適した浮体式洋上風力発電の事業化に向けた共同研究を進めていく、としている。

 

 日本での浮体式洋上風力発電の開発は、Jパワー等による九州市響灘地区のほか、戸田建設による長崎・五島列島沖での開発等が進んでいる。http://rief-jp.org/ct4/76862

 

 また両社は、覚書に基づき、日本以外の欧州、その他地域でも幅広い分野での協業活動を目指していくという。

http://www.jpower.co.jp/news_release/pdf/news180906.pdf