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水関連事業の「メタウォーター」、本業のセラミック膜を使った災害時用の水浄化装置の試作機完成。創業10周年の記念社会貢献事業(CSV)。自治体等に無償配備し、SDGsにも貢献(RIEF)

2018-09-25 09:30:01

metawater1キャプチャ

 

 水道関連事業のメタウォーター(東京)は、本業のセラミック膜を利用して、非常用の水浄化装置の開発に取り組むことを公表した。災害時に緊急に水資源を確保できるようにしようというもので、浄化能力だけでなく、可搬性のため、移動が容易な利点もある。同社は、設立10周年記念の社会貢献事業と位置付けており、本業を生かした社会貢献(CSV)といえる。

 

 同社はこれまでも、基幹技術であるセラミック膜を用いて、アフリカ、東南アジア等の途上国地域で災害発生時の緊急対策や水道未普及地域での水供給を目的として、車載式セラミック膜ろ過装置を供給している。今回はこうした実績を踏まえて、可搬型の非常用セラミック膜ろ過装置を開発することを決め、このほど試作機を完成させた。

 

 開発した試作機は、災害時の河川の濁った水などを浄化して、トイレ用や風呂、洗濯などの生活用水に利用できるという。高濁度原水でも安定した水質・水量の浄水が可能で、しかも、電源がなくても、足踏み空気入れで作動できる。今後は、電源付、コンプレッサー、薬品注入装置などのオプションの装備も検討する方針だ。

 

metawater2キャプチャ

 

 最大の利点は、災害発生時などの非常時に、すぐに使用可能で、操作も誰でも使える利便性だ。同社では、完成品を希望する地方自治体などに無償貸与するほか、同社の国内各拠点にも配備し、非常時に周辺の自治体等の要請があれば機動的に貸し出せるようする計画という。

 

 同社では、今回の活動を、事業を通じた社会や環境への貢献に位置付けるとともに、ESGの視点から企業市民として環境負荷低減や地域貢献活動に積極的に取り組んでいくとしている。また、国連の持続可能な開発目標「Sustainable Development Goals(SDGs)」への貢献も目指している。

http://www.metawater.co.jp/news/2018/09/10-2.html