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大林組、着床式洋上風力発電所建築用の大型作業台船(SEP)建造資金をグリーンボンドで調達。円建て100億円発行。建設会社のグリーンボンド発行は戸田建設に次ぐ(RIEF)

2018-09-28 08:00:18

Ohbayashiキャプチャ

 

 大林組は27日、同社初のグリーンボンドを円建てで100億円発行することを決めた。資金使途は、大型の着床式洋上風力発電設備を設置できるSEP(自己昇降式作業台船)の建設資金などに充当する予定。建設会社のグリーンボンド発行としては、戸田建設が昨年末に、浮遊式洋上風力発電設備の建設資金で発行したことに次ぐ。

 (写真は、グリーンボンド発行資金で建造が予定されるSEPの完成予想図)

 洋上で風力発電所を建設する際には、クレーンを装備したSEP(Self Elevating Platform:自己昇降式作業台船)が必要になる。しかし、現在、日本国内では大規模なSEPは不足している。そこで、大林は東亜建設工業と共同で、国内で初めて大型洋上風力発電所の建設を目的としたSEPの建造を決定した。

 今回のグリーンボンド発行資金は主に、このSEPの建造資金に充当される。国内最大規模の積載重量とクレーン吊り上げ能力を有し、大型の洋上風力発電設備を複数搭載しながら建設することができるという。建造は国内の気象・海象条件を熟知したジャパンマリンユナイテッド社が基本設計から建造までを一貫して行う。

 資金に充てるボンドの償還期間は5年。資金使途はSEPのほか、再エネ事業の太陽光、陸上風力、バイオマスの各発電施設の建設資金や省エネルギー性能の高いグリーンビルディング取得資金等も想定されている。SEPの建造契約はすでに締結されており、2020年10月に完成する予定。

 ボンドの主幹事は野村證券と三菱UFJモルガンスタンレー証券。格付投資情報センター(R&I)から「グリーンボンドアセスメント」で5段階中最上位の「GA1」を取得する見通し。またセカンド・オピニオンは、ノルウェー系のDNV GLビジネス・アシュアランス・ジャパンから、国際市場基準のグリーンボンド原則(GBP)への適合評価を得る予定。

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