HOME10.電力・エネルギー |アジア系の独立再エネ事業者による大分県国東半島での大規模風力発電書計画、「地域の景観配慮が不十分」として、地元県の環境影響評価技術審査会が「計画撤回」を求める答申へ(各紙) |

アジア系の独立再エネ事業者による大分県国東半島での大規模風力発電書計画、「地域の景観配慮が不十分」として、地元県の環境影響評価技術審査会が「計画撤回」を求める答申へ(各紙)

2018-11-09 15:39:53

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  フィリピンを拠点にアジア太平洋地域で再生エネルギー事業を展開しているVena Energyの日本子会社、日本風力発電が計画を進めている大分県国東市での大規模風力発電所計画に対して、地元大分県の環境影響評価技術審査会(川野田実夫会長)は、「歴史と文化が受け継がれてきた地域の景観に大きな影響を与える」として計画は適当出ないとする答申を行った。大規模再エネ事業の環境・社会評価が問われる中で、地元の意見として注目される。

 (写真は、大分県環境影響評価技術審査会の審議状況)

 事業は日本風力発電が設立した合同会社「NWE-09インベストメント」社が、国東市国見町と、佐伯・津久見両市境の四浦半島の竹田津港南2~5kmの豊後高田市に近い山地に、高さ150mの風車を10基程度設置し、最大4万5000kWの発電を計画しているもの。

 地元の国東、豊後高田両市では計画に反対する意見が強く、審議会ではこれらの意見を踏まえて議論した。その結果、風力発電書開発が計画されている現地は、開山1300年を迎えた六郷満山の一部で、神仏習合の歴史と文化が受け継がれてきた地域であり、風車の建設で周辺地域の景観に大きな影響を与えると判断。同社の評価書では、そうした影響に対する対応が十分に検討していないと判断、「計画は適当ではない」との案を示した。各委員も大筋で了承したという。

  審議会は近く知事に答申し、知事は事業者に対して答申を踏まえて意見表明する。事業認可は経産相の権限だが、地元自治体が反対すると、計画は暗礁に乗り上げる可能性がある。

 Vena Energyは独立系再生可能エネルギー発電事業者として、インド、インドネシア、オーストラリア、タイ、フィリピン、日本および台湾等で太陽光、風力発電を中心に、合計185カ所、層発電出力11GWを超える再エネ発電事業を展開している。

 さらに審議会では、四浦半島で計画されている別の風力発電計画も審議した。電源開発が、約150mの風車を最大15基設置し、最大6万4500kWの出力の発電を計画している。同計画に対しても、地元の佐伯市が反対、津久見市も生活環境への十分な配慮を求めている。審議会ではこちらについても、地元の声に誠実な対応を求めることを答申案に盛り込んだうえで、地元理解を得られない場合「事業計画の抜本的な見直しをする必要がある」との文言を答申に挿入するとした。

 国東半島周辺は風況がいいことで知られる。今回審議会で議論した2件のほかに、大分・臼杵両市境で2件、国東市で1件の風力発電計画が進められている。それぞれ環境アセスメントの手続きが進んでいる。

https://venaenergy.com/jp/about

https://mainichi.jp/articles/20181108/k00/00e/040/232000c