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戸田建設、長崎・五島市沖での浮体式洋上風力発電所建設資金調達で、二度目のグリーンボンド発行へ。事業会社初の個人向けに50億円調達(RIEF)

2018-11-14 14:36:29

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   ゼネコンの戸田建設は昨年12月に引き続いて、長崎・五島市沖で建設する浮体式洋上風力発電所の建設資金を調達するため、募集対象を個人投資家に絞ったグリーンボンドを発行する。発行額は50億円。格付投資情報センター(R&I)が、市場ベースのグリーンボンド基準であるグリーンボンド原則(GBP)等への適合性を評価した。

 

 発行するグリーンボンドは、償還期限 5 年で、三菱UFJモルガンスタンレー証券が主幹事を務める。セカンドオピニオンはESG評価会社のサステナリティクス社が付与した。12月7日に発行条件を確定させる見通し。個人向けのグリーンボンドは東京都が発行した実績はあるが、事業会社が発行するのは珍しい。

 

 会社の発行規模は 50 億円グリーンボンドの対象となる事業は、昨年の第一回発行分と同様、五島市沖に計画中の最大22MWの浮体式洋上風力発電所の建設資金。R&Iは、同事業について「再生可能エネルギー発電事業であり、 地球温暖化の緩和に資する」としてグリーンボンド評価で最上位のGA1(予備評価)を付与した。

 

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 戸田建設が推進している洋上風力発電事業は、水深の深い海域でも設置可能な独自の技術を活用した浮体式発電設備で、洋上風力発電としては日本初となる本格的な事業化だ。昨年のグリーンボンド発行は、プロジェクトを対象とした事業会社による初の発行になったことから、環境金融研究機構(RIEF)主催のサステナブルファイナンス大賞の選考で大賞を受賞している。

 

 同事業については、今年8月に経済産業省よ り「環境影響評価書」の確定通知を受領し、住民への公告・縦覧を経て10月に完了している。今後は各種建設工事を経て2021年の運転開始を 想定している。

 

 R&Iは同事業の評価とともに、戸田建設の環境に関する全社的な体制についても評価、施工中の事業のCO2排出量について、①CO2総排出量を2020年までに1990年比50%削減、2030 年までに同70%、2050年までに同80%削減する等の目標を掲げ、それらの目標達成を実現していることを評価。「環境活動への取組み姿勢は特に積極的かつ充実している」との判断を示している。

http://www.toda.co.jp/ir/pdf/ir20181113.pdf

https://www.r-i.co.jp/news_release_gba/2018/11/news_release_gba_20181113_jpn.pdf