HOME10.電力・エネルギー |IHI、昭和シェル石油と連携、藻類を使ったバイオジェット燃料生産体制を確立へ。石油系ジェット燃料と混合して供給(RIEF) |

IHI、昭和シェル石油と連携、藻類を使ったバイオジェット燃料生産体制を確立へ。石油系ジェット燃料と混合して供給(RIEF)

2018-12-04 18:31:52

IHIキャプチャ

 

   IHI(東京)は,昭和シェル石油株式会社と連携し、藻類を使ったバイオジェット燃料を供給する体制づくりを目的とした検討を開始した。タイ国内に1万㎡の藻類の培養池を含むパイロット施設を整備し、バイオジェット燃料生産の一貫プロセスを開発するとともに、昭和シェル石油の石油系ジェット燃料と混合させて供給することを検討する。

 

 IHIは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業を2017年度から神戸大学とともに受託し、高速増殖型ボツリオコッカスを活用した純バイオジェット燃料の生産プロセス開発を進めている。同藻類は、石油代替燃料の原料となる炭化水素油を藻体の50%以上含む藻類で、増殖性が高い特徴があるという。

 

藻類由来バイオジェット燃料の商用化に向け,供給体制構築の検討を開始

 

 事業ではタイのサラブリ県にあるサイアム・セメント・グループの敷地内に1万㎡規模のボツリオコッカスの培養池のほかパイロットスケール試験設備を整備し、すでに本格的な運転を開始しているという。

 

 IHIでは,藻類由来バイオジェット燃料の商用化に向けた技術開発から供給体制構築まで、広く取り組みを進めることで、ジェット燃料に起因するCO2排出量の削減に寄与することを目指す、としている。

 

  バイオジェット燃料の開発では、ユーグレナが先に、京浜臨海部で日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントを竣工させた。国際航空機市場では、国際民間航空機関(ICAO)の合意で2020年以降、国際航空便からのCO2排出量を増やさないことで合意しており、今後、CO2フリーのバイオジェット燃料への需要が高まることを踏まえた開発競争が本格化するとみられる。http://rief-jp.org/ct8/84276

 

https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2018/other/2018-12-03/index.html