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日本郵船、シンガポールでの豪州企業MAKO Energy主導の潮流発電事業に参加。安定的な電力確保。将来は日本市場でも展開へ(RIEF)

2018-12-05 13:00:35

MAKO3キャプチャ

 

  日本郵船はグループ会社のMTI(東京都)とともに、シンガポールで行われる潮流発電装置の実証試験に共同研究パートナーとして参加する。事業は、シンガポール島とセントーサ島をつなぐ橋の橋脚に潮流発電タービンを設置するもの。潮流発電に取り組むオーストラリアのMAKO Energyと、セントーサ島の開発等を担当する政府機関の「Sentosa Development Corporation」が事業主体。日本からは他に、アジア海洋、日本海事協会なども加わる。

 

  実証実験は2019年春から開始する予定。同事業は2017年から調査が始まっている。開発にはシンガポールのナンヤン理工大学も酸化している。実験に使う潮流発電タービンは、シンガポール島とセントーサ島をつなぐ橋(セントーサ・ボードウォーク)の橋脚に設置する。設置後、2年間の実証試験を通して発電効率や蓄発電コストの試算、蓄電装置の検証などを進める予定だ。

 

潮流発電タービンを設置する作業
潮流発電タービンを設置する作業

 

 MAKO Energyは、豪州の潮流発電タービンメーカーElemental Energy Technologiesの子会社で、シンガポールを拠点に潮流発電を含む再エネ関連のソリューション提供を行っている。潮流発電は日照条件等には左右されず、安定的な発電が可能。同社は日本にも事務所を置いており、実証実験の成果は日本での市場展開にも活用することを期待しているようだ。

 

橋脚に設置された実験機
橋脚に設置された実験機

 

 日本郵船グループは2018年3月に策定した中期経営計画「Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green」に基づき、グリーンビジネスの展開などに力を入れており、これまでに完成車ターミナルへの太陽光発電の導入、洗車用水の100%再利用や風力発電の建設などを実施している。今回、海洋分野での新たな再エネ技術の知見を獲得することで、新事業展開の拡大を目指す考え。

https://www.nyk.com/news/2018/1192057_1685.html