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大和証券グループの大和エナジー・インフラ、スウェーデンの「バイオコール」製造企業に出資。石炭に代わる高効率バイオ燃料開発支援(RIEF)

2018-12-10 18:44:14

Biodevキャプチャ

 

 大和証券グループの大和エナジー・インフラ(東京)は、木質ペレットや有機廃棄物から製造する「バイオコール」製造のトレファクション技術のリーディングカンパニーとされるスウェーデンの「バイオエンディブ(Bioendev AB)」社の第三者増資を引き受けた、と発表した。

 

 (写真はバイオマス燃料製造を確認するBioendev社の役員たち)

 

 Bioendev 社は、2007年の設立で、スウェーデンに豊富な森林資源のエネルギー効率的な技術を開発している。大和エナジーが重視する同社のトレファクション技術は、有機廃棄物や木質バイオマス等を低酸素環境で250~300℃で熱分解することで、エネルギー効率の高い炭化物を精製するもの。

 

 熱分解の過程で、質量の30%はガス化する。ただ、ガスに含まれるバイオマスエネルギーは10%程度で、精製される炭化物のエネルギー効率は、当初より1.3倍増と高効率になる。これをトレファクション技術と呼ぶ。「バイオコール」と呼ばれるのは、温暖化の進展で石炭火力発電所の建設中断や既存発電所の閉鎖などが求められる中で、燃料の石炭にこのバイオコールを混焼させると、CO2排出量を軽減でき、既存設備の維持が可能になることが期待されるためだ。

 

バイオコール生産設備
バイオコール生産設備

 

 トレファクションにより生成されるバイオコールは、木質ペレットと比較してエネルギー効率が高いだけでなく、輸送や貯蔵面でも効率性が高くなる。何よりも、石炭火力の混焼率を大幅に上げることが可能なため、欧米では火力発電向けへの応用が期待されているという。

 

 大和エナジー社は、世界的に温暖化対策の取り組みが活発化していく中で、石炭火力に依存した電力環境からの転換要請に加え、バイオマス発電所等の再エネ発電の高効率化要請も出てくるとみている。そこで、両エネルギーをつなぐ役割のバイオコールへの需要が高まるとみて、投資を決めたとみられる。


 今後、同社に対して、社外取締役も派遣する。また大和証券グループのグローバルネットワークや再エネ分野での既存のノウハウを活用して協働体制を確立させ、内外市場でBioendev のさらなる事業展開を進め、企業価値を向上させたいとしている。


 大和エナジーは、これまでも資本業務提携先であるバイオマス・フューエル(東京)と東南アジア諸国からのPKS の輸入やベトナムにおける木質ペレット工場建設等の共同事業を推進している。今回、Bioendev がグループに加わることで、バイオマス燃料関連事業を多角化させることができ、技術面での進化と北米含むグローバル市場での事業展開をさらに加速させていく、としている。



 またBioendev への出資は、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、「産業と技術革新の基盤をつくろう」、「気候変動に具体的な対策を」の各目標に合致するとしている。今回の取り組みを通じ、再エネ事業の推進とともに、SDGs 達成に注力していく、と宣言している。

 

http://www.daiwa-grp.jp/data/attach/2669_156_20181206a.pdf