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業務用空調設備の室外機に設置する風力発電装置を開発。工場やビルの補助電源に活用。パイオニア精工(兵庫・姫路)が鳥取大学と共同開発(RIEF)

2018-12-11 13:52:19

paioniaseiko1キャプチャ

 

   各紙の報道によると、パイオニア精工(兵庫県姫路市)は鳥取大学と共同で、業務用空調設備の室外機の上に設置可能な風力発電装置を試作した。装置の羽根形状を工夫し、室外機の排気流も活用して発電できるという。風速7mで20Wの発電が可能で、ビルの照明や空調などの補助電源としての活用を見込んでいる。早ければ2019年末にも販売にこぎ着けたいとしている。

 

 日刊工業新聞が報じた。開発した風力発電装置は、室外機を囲む支柱の上部に取り付ける構造だ。3枚の羽根の幅サイズはほぼ同じで、付け根から先端に向け広がる形状をしている。室外機の排気流でも、自然風の場合でも、いずれでも風を受けて羽根が回り、発電する仕組みだ。

 

 装置本体とコントローラーのセットで20万円程度(税抜き)で販売できるとしている。設置する支柱は、室外機の設置場所の状況に応じて個別見積もりとなる。現在、実証試験中。

 

 発電した電気は、ビルや工場の補助電源のほか、災害時の非常用電源にも活用できる。同社では、空調機器メーカーやゼネコンメーカーに提案し、初年度5000セットの販売を目指す、としている。

 

 パイオニア精工は1990年の設立。金型・プレス工事を中心として精密加工業を展開。本社や鳥取工場には太陽光発電設備を導入している。鳥取大学とは2016年以来、幅広い分野で共同研究を実施している。

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00498971