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伊藤忠エネクス、太陽光発電資産の「エネクス・インフラ投資法人」を来年2月、東証に上場へ。インフラファンド市場で6件目の上場銘柄(RIEF)

2018-12-30 08:09:15

enekus1キャプチャ

 

 伊藤忠商事系の伊藤忠エネクスは、三井住友信託銀行などとともに、太陽光発電事業等を資産とする「エネクス・インフラ投資法人」を東京証券取引所のインフラ上場市場に上場することを公表した。上場時期は、2019年2月13日の予定。同法人の現在の保有インフラ資産規模は約181億円。東証のインフラファンド市場としては6銘柄目の上場となる。

 

 このほど、東京証券取引所から上場承認を得た。伊藤忠エネクスは、太陽光発電や風力発電等の再エネ電力事業を積極的に展開するほか、電力小売り市場にも進出している。今回、保有する太陽光発電資産を対象とする投資法人を設立することで事業資金回収を早め、再投資を拡大する狙いとみられる。

 

 エネクス・インフラ投資法人は、伊藤忠エネクスが50.1%、三井住友信託銀行とマーキュリアインベストメントが各22.5%、マイオーラ・アセットマネジメントPTE.LTDが4.9%をそれぞれ出資して、今年8月に設立されている。投資法人の管理会社はエネクス・アセットマネジメントが担当する。

 

 出資者のうち、マーキュリアインベストメントは日本政策投資銀行系の資産運用会社で、運用資産額は約1950億円(2017年末時点)。マイオーラはシンガポール拠点の不動産、再エネ投資会社。

 

 保有資産は現在のところ、伊藤忠エネクスが開発してきた高萩太陽光発電所(茨城県日立市)、千代田高原太陽光発電所(広島県山県郡北広島町)、JEN防府太陽光発電所(山口県防府市)、JEN玖珠太陽光発電所(大分県玖珠郡玖珠町)、鉾田太陽光発電所(茨城県鉾田市)の5物件となっている。

 

 東証のインフラファンド市場は、2015年に設立され、16年にタカラレーベン・インフラ投資法人が第一号で上場されている。以来、ファンドの上場は16年、17年が各2件、18年は1件となっている。今回のエネクスを含め、いずれのファンドも国内の太陽光発電事業を投資対象としている。

 

 インフラファンドは、固定価格買取制度(FIT)で20年間の買い取り価格が決まっている案件が投資資産であるため、安定的な収入が長期間にわたって見込めることが人気となっている。先に、日本取引所グループの清田瞭グループCEOも、社内規定に違反してインフラファンドに投資していたことで話題になった。

 

https://www.itcenex.com/newsrelease/2018/181227a.html