HOME |ノルウェー、2018年中の電気自動車の新車販売シェア、世界最高の31.2%に。前年から10%ポイント上昇。減税等政策誘導が成功。日本は1%台(RIEF) |

ノルウェー、2018年中の電気自動車の新車販売シェア、世界最高の31.2%に。前年から10%ポイント上昇。減税等政策誘導が成功。日本は1%台(RIEF)

2019-01-04 17:44:21

Norway1キャプチャ

 

  ノルウェー道路連盟(NRF)が2日発表した2018年の新車販売台数によると、電気自動車(EV)の割合が31.2%となり、世界最高を記録した。前年は20.8%だったから、10%ポイントも上昇したことになる。5年前の2013年には5.5%で、5年で6倍のシェアアップになった。政府の手厚い優遇措置が効果をあげている。

 ノルウェーは2025年までにガソリンやディーゼルなどの化石燃料で動く自動車の販売を終えるという国家目標を立てている。そのためにCO2排出量がゼロでその他の大気汚染物質も排出しないEVへの転換を促す政策を大々的に展開している。

 

 まず、EVの購入時には輸入税や付加価値税(25%)の免除のほか、保有中には道路税(年税)や法人自動車税(50%)、 リース料への付加価値税(25%)が軽減される。税金以外でも、有料道路通行料やフェリー料金の免除、バスレーン走行が許可されるなど、EV保有者にはさまざまな恩恵が与えられて入る。

 

 ノルウェーの気候環境大臣のOla Elvestuen氏は「ゼロエミッションカーの価格を通常の車よりも常に安くすることで、普及が進む」と断言している。自動車輸入国民連盟(BIL)の代表、Erik Andresen氏は「今年も、EVの急激な増加が続いて不思議ではない。われわれは45%にシェアを上げると予測している」と強気の見通しを立てている。

 

 18年の新車全体の販売量は前年比6.8%減の14万7929台。EVの中では日産自動車のリーフが一番の人気という。BMWやフォルクスワーゲンの小型車や、テスラのSUV(スポーツ多目的車)も売れた。このうち、EVは前年比40%増の4万6092台と大きく伸びた。反対にディーゼルエンジン車は28%減、ガソリン車も17%減った。プラグインでないハイブリッド車も20%減った。

 国際エネルギー機関(IEA)の別の統計によると、2017年のEVとプラグインハイブリッド車を合わせた割合は、ノルウェーが39%で世界最高だった。2位のアイスランドが12%、スウェーデンが6%だった。これに対し中国は2.2%、米国では1.2%にすぎなかった。

 

 日本はどうか。2017年のEV販売台数のシェアは1.1%、保有台数のシェアは0.3%と低い。日本も、2030年までに新車販売台数の50~70%を「次世代自動車(EV・HV(ハイブリッド車)・PHV・燃料電池自動車・クリーンディーゼル自動車)」とし、そのうち20~30%はEV・PHVにする目標を掲げている。ただ、対象とする車種が多すぎるのと、国や自治体の補助金や税制度がノルウェーに比べるとスケールが小さく、目標達成の可否は、不明だ。

https://www.euronews.com/2019/01/02/norway-breaks-electric-car-sales-record