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アサヒグループホールディングス、「環境ビジョン2050」策定。2050年にCO2排出ゼロ、2025年に「ウォーターニュートラル」達成を目標に掲げる(RIEF)

2019-02-13 13:00:47

ASAhiキャプチャ

 

  アサヒグループホールディングスは、2050年までにCO2排出量をゼロとするほか、国内ビール工場で使用する水資源のリサイクルを進め、2025年には使用する水と同量を自然に還元する「ウォーターニュートラル」などを目標とする「アサヒグループ環境ビジョン2050」を策定した。国内食品業界で「カーボンゼロ」目標を掲げるのは同社が初めて。「環境に優しい飲料製品」を市場価値としてアピールしていく方針。

 

 「環境ビジョン2050」の柱は3つ。まず、国内の事業活動から排出されるCO2をゼロにする「アサヒカーボンゼロ」政策。中間目標として2030年にCO2排出量の30%削減(2015年比)を設定する。対象とするのはScope1~3を網羅する。目標の設定については、CDPなどが設定したScience Based Targets Initiative(SBTi)の承認を得た。

 

 2番目は、「持続可能な資源利用」。ビールや飲料品等の原料となる農産物や、容器包装材等についての持続可能性を高める。農産物原料については持続可能な調達100%を目指す。飲料水等の容器包装では、リサイクルPETボトルの導入・拡大のほか、バイオ素材など生分解性の高い容器の開発・導入を進める。

 

 ASAHI2キャプチャ

 

 このうち、飲料事業で大量に使用する水資源については、工場での水使用量の削減を進める一方で、2025年までに国内ビール工場で使用する水の「100%還元」(ウォーターニュートラル)の実現を目標に掲げた。自然の水涵養能力を高めるため、社有林の「アサヒの森」を中心として、自然の水涵養能力の強化を進める。

 

 3番目は「微生物活用技術等による環境価値の創出」だ。事業活動で活用する酵母や乳酸菌などの微生物の独自技術をさらに多様に展開して、事業発展を通じた環境へのプラス価値の創出を目指す。すでに、グループ内には2017年にビール醸造の副産物である「ビール酵母細胞壁」を活用した農業資材の製造・販売会社のアサヒバイオサイクル社があるほか、アサヒカルピスウェルネス社は、乳酸菌を活用した資料事業を展開している。

https://www.asahigroup-holdings.com/news/2019/0212.html