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スポーツ用品のアシックス、国内事業企業として初のサステナビリティボンドを来月発行へ。200億円規模。環境配慮とともに義足装着者向けスポーツシューズなど開発費充当(RIEF)

2019-02-22 15:22:28

ashics1キャプチャ

 

  スポーツ用品等のアシックスは、国内事業会社としては初となる国内での円建てのサステナビリティボンドを発行する。3月に、200億円メドの発行額を目指している。年間で5年ものから30年ものまで合計1170億円の発行を予定しているサステナビリティボンドは環境配慮と社会的課題対応の両事業を対象とする資金調達手段で、社会的課題については同社が開発している義足装着者向けのスポーツシューズ開発費や、介護施設等に充当する、としている。

 

 日本での円建てのサステナビリティボンドの発行は、2017年にスターバックスが円建てで850億円のボンドを発行したことがあるが、日本企業による国内発行は初めてとなる。また独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が2019年度の発行債券をサステナビリティボンドへ切り替えることを発表している。http://rief-jp.org/ct1/68411 http://rief-jp.org/ct4/87201?ctid= 外貨建てでは日本政策投資銀行が発行している。

 

 アシックスのサステナビリティボンドは期間5年を予定し、格付け投資情報センター(R&I)がセカンド・オピニオンを付与する予定。資金使途は、アシックススポーツ工学研究所における研究費用、介護予防事業の開設・運営費用、キッズシューズ専門店の開店設備・工事費用、山陰アシックス工業(自社工場)の増改築費用、米国ミシシッピ州配送センターの屋上ソーラーパネル設置費用等としている。

 

Asics2キャプチャ

 

 義足製品の開発では、世界初の電子制御義足「インテリジェント義足膝継手」を製品化し、福祉機器事業に参入したナブテスコ社と連携して、同製品の特性に合った義足装着者向けスポーツシューズの研究
開発を2018年4月より実施している。

 

インテリジェント義足膝継手
インテリジェント義足膝継手

 

 ボンドは国際資本市場協会(ICMA)が発行するサステナビリティボンド・ガイドラインへの適合認証を受けることになる。利率などの条件は3月上旬に決める。

 

 アシックスはブランドメッセージ「I MOVE ME」に基づき、二つの柱となるサステナビリティ活動を展開している。その一つの環境に関するサステナビリティ活動「I MOVE ME Smarter(環境への配慮)」では、2030 年までに事業所からのCO2 排出量を33%削減する目標(2015 年比)とサプライチェーンでのCO2 排出量を製品当たり55%削減する目標(2015 年比)を掲げている。

 

 もう一つの柱である「I MOVE ME Stronger(人と社会への貢献)」では、健康的なライフスタイル推進の一環として、高齢者の身体機能を測定し、個別に適切なトレーニングプログラムを提供するソーシャルサステナビリティの研究に取り組み、当該研究結果に基づいたロングライフサポート関連のサービス事業等を展開している。

 

https://corp.asics.com/jp/about_asics?_ga=2.145838269.841457563.1550801028-744060311.1550801028&_gac=1.156794313.1550801028.Cj0KCQiAtbnjBRDBARIsAO3zDl-svv_ap77g1IXHftydUYjqxar6p7EOe-g9zuDQj_ESoD1SKnxdd0IaAs1KEALw_wcB