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国連環境計画(UNEP)事務局長に、デンマーク出身のアンダーセン氏が正式就任。「欧米枠」は変えず(RIEF)

2019-02-24 15:18:44

UNEPキャプチャ

 

  国連環境計画(UNEP)は21日、不在となっていた事務局長にデンマーク出身のインガー・アンダーセン(Inger Andersen)氏が正式に就任したと発表した。前任者が頻繁な海外出張と公私混同問題を指摘されて辞任、3カ月空席となっていた。アンダーセン氏の就任は、同日の国連総会で承認された。

 

 アンダーセン氏の就任は、国連のグテレス事務総長が指名していた。同氏の任期は4年。ナイロビに本部を置くUNEPのポストは初代のモーリス・ストロング氏(カナダ)以来、歴代、欧米出身者で占められており、今回もその枠は変えなかった。http://rief-jp.org/ct14/87096

 

 アンダーセン氏は2015年から国際自然保護連合(IUCN)の事務局長を務めていた。国連、世界銀行、NGOなどで30年以上にわたって環境問題、開発問題等に取り組んできた経験を持つ。特にIUCN事務局長に就任する直前は、世銀の中東・北アフリカ地区担当のバイスプレジデントを、その前は、国際農業研究基金協議会コンサルタティブグループ代表など、環境・開発問題の第一線で調整役を務めてきた。

 

 前任のUNEP事務局長だったノルウェー出身のソルヘイム氏は、在任中に頻繁な海外出張と公私混同問題を指摘されて昨年11月に辞任、約3カ月間、空席となっていた。同氏は、2016年5月の就任後の668日のうち、約8割の529日を海外出張に充て、 その中には週末の間だけ自国のノルウェーやパリに往復するケースもあり、国連専門組織のガバナンスが問われていた。

 

https://www.unenvironment.org/news-and-stories/press-release/un-secretary-general-appoints-inger-andersen-denmark-executive