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大阪ガス、バイオマス発電推進のため、自前の木質バイオマス調達会社「GPF」設立。将来は他社にも販売へ。兵庫・姫路市に最大規模の発電所建設(RIEF)

2019-03-15 11:13:50

daigasuキャプチャ

 

 大阪ガスは、西信森林資源(三重県松阪市)、日本製紙木材(東京)との3社合弁で、バイオマス発電所向けに国産木質バイオマスの調達・販売を行う事業会社「グリーンパワーフュエル(GPF)」(大阪市)を設立した。生産する木質バイオマス燃料は、兵庫県姫路市に建設する国内最大級の発電容量約7.5万kWを持つバイオマス専焼発電所(2023年8月予定)等に供給する。

 

 GPFの共同設立に参画した西信森林資源は、林業に関する豊富な知見を有し、日本製紙木材は多数の国産木質バイオマス取扱い実績がある。大阪ガスは両社と連携することで、国内の林地未利用木材等を発電用燃料として調達・搬送し、グループで開発している複数のバイオマス発電所等への燃料の安定供給体制を整える。

 

 また、将来的に他のバイオマス発電事業者等への販売も検討しているという。GPEの株主構成は大阪ガス55%、西信森林自然35%、日本製紙木材10%。

 

 大阪ガスグループはこれまでも、バイオマス発電所に力を入れている。名古屋発電所・名古屋第二発電所(愛知県知多郡)、市原バイオマス発電所(千葉県市原市。建設中)、松阪木質バイオマス発電所(三重県松阪市)、袖ケ浦バイオマス発電所(千葉県袖ケ浦市。建設中)、徳島津田バイオマス発電所(徳島県徳島市。意思決定済)などがある。

 

 このうち、松阪木質バイオマス発電所では、地元のバイオマス燃料を100%活用している。今般、兵庫県姫路市に建設を決めた「広畑バイオマス発電株式会社」はバイオマス専焼で、燃料にはGPFで生産する国産バイオマス燃料を供給するほか、一部は、輸入PKS(パーム椰子殻)や輸入木質チップも加える計画だ。

 

 広畑発電所は、大ガス100%子会社のガスアンドパワー(大阪)と、九電みらいエナジー(福岡市)との共同出資で事業運営会社の広畑バイオマス発電を設立している。兵庫県姫路市において、約7.5万kW(キロワット)のバイオマス専焼の発電所を建設することを発表している。

 大阪ガスグループでは、2030年頃までに国内外で100万kW程度の再生可能エネルギー電源を確保する方針を立てている。バイオマス発電は木質バイオマス燃料の安定確保が課題となっている。

 

http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2019/1277447_40360.html