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岩谷産業、米カリフォルニア州で、水素ステーション4基買収。日本企業で初めて。同州政府の燃料電池車(FCV)優遇策による水素市場拡大を先取り(RIEF)

2019-04-04 17:10:08

Iwataniキャプチャ

 

 岩谷産業は3日、米国カリフォルニア州で水素ステーションを4ヵ所買収した、と発表した。日本企業が米国内で水素ステーションを運営するのは初めて。カリフォルニア州は低炭素政策を推進しており、すでに燃料電池自動車(FCV)は日本全体の約2倍が走行するなど、水素エネルギーへの需要拡大が見込まれる。

 

 岩谷産業が買収した水素ステーションはドイツ系のメッサー社が運営していたもの。サンフランシスコ近郊が2基、ロサンゼルス近郊とサクラメントにそれぞれ1基。買収金額は合計で約6億円。100%子会社の米国岩谷が買収した。岩谷は、日本国内ですでに23ヶ所の水素ステーションを運営しており、その運用ノウハウを米国で展開できる強みがある。

 

 カリフォルニア州ではすでに5658台(2018年12月現在)のFCVが登録されている。同州政府はFCV利用者に対して、水素を3年間無償で提供するほか、フリーウェイの優先レーン走行可能の権利を与えるなどの優遇策で、普及を図っている。

 

 さらに、大型物流トラックのFC化や、ロサンゼルス港での港湾車両等のFC化などの計画も進んでいる。その一方で、州内の商用水素ステーションは現時点で39ヶ所と、日本の約3分の1にとどまっている。また、水素ステーションへの水素の安定供給も課題の一つとなっている。

 

 こうしたことから、岩谷では、米国市場で水素ステーションを運営するとともに、今後、同市場での水素の安定的な製造・供給体制の確立に向けた事業展開を進めていく考えという。

 

http://www.iwatani.co.jp/img/jpn/pdf/newsrelease/1321/190403_news_jp1.pdf