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「環境印刷」を掲げる横浜の大川印刷。再エネ100%企業を実践。工場の屋根に太陽光発電と、新電力のバイオマス電力を導入。小回りの効く中小企業の利点を発揮(RIEF)

2019-05-10 18:10:44

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 「環境印刷」を掲げ、環境負荷の少ない印刷サービスを展開する大川印刷(横浜市)が、本社工場で使う全電力を再生可能エネルギー由来に切り替えた。工場の屋根に太陽光発電システムを導入、さらに新電力からの再エネ電力を購入した。再エネ100%(RE100)を宣言する大手企業が増えているが、小回りの効く中小企業の利点を活かして、将来目標ではなく、「今、実現」した。

 

 (写真は、本社工場の屋根に設置された太陽光パネルの完成の模様)

 

 同社は、創業以来138年の歴史を持つ従業員41人の中小企業。「環境印刷」を掲げ、印刷電力のCO2排出量ゼロ、印刷インキの有機溶剤ゼロ、印刷用紙はエコ用紙、配送もエコ配送と、徹底した環境配慮を実践している。

 

 今回、本社工場の屋根に出力90kWの太陽光パネルを設置した。パネルはソーラーフロンティア提供の「初期投資ゼロ」の設備で、契約期間は17年。ソーラーフロンティアが無料で設置し、発電した電力を大川印刷が購入する。工場が稼動しない正月などに発電した分は固定価格買取り制度(FIT)で電力会社に売電する。

 

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 本社工場の電力の20%を、この太陽光発電電力で賄い、残りの80%は、新電力の「みんな電力」から川崎バイオマス発電所の電力を購入する。この結果、同社が使用する電力は再エネ100%となる。同社は、「SDGs経営」も掲げており、今回の取り組みはSDGsの第7目標(エネルギー)に貢献する、としている。

 

 再エネ100%は大手企業中心に、日本でも「RE100」加盟の宣言が増えている。ただ多くの企業の目標達成は、2030年、2050年と将来目標としている。大企業の場合、使用電力が多いことから、一気に既存電力を切り替えられないためだ。これに対して、大川印刷は自らの工場の屋根を利用し、さらに新電力との連携で、「やる気になれば、今すぐできる再エネ100%」を実践した。

 

 同社はこれまでに、森林保全活動などで削減したCO2クレジットを購入し、自社のCO2排出量を相殺するカーボンオフセットでの「CO2ゼロ印刷」を実現している。同社へ印刷を依頼した取引先もCO2削減や森林保全に貢献できることになることから、2018年に政府の「ジャパンSDGsアワード」を受賞している。

 

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