農業大国のオーストラリアが、海外から12年ぶりに小麦を輸入する。昨年来、豪東部地方で発生している干ばつや夏季の熱波などの影響で、小麦の生産が大きく落ち込んだためだ。世論調査では、同国の国益を脅かす最大の脅威が「気候変動」との意識が国民の間に広がっている。18日の総選挙でも気候変動対応が争点となりそうだ。
2018年度(18年7月~19年6月)の豪州の小麦生産量は、干ばつなどの影響で17年度比18%減の1729万㌧に下がる見通しだ。豪州では畜産産業への影響に配慮した防疫のため小麦輸入には許可が必要。このため、豪農業・水資源省は業務用豪州産小麦の最大の顧客だった豪食品原料大手マニルドラ・グループに対して、同社の67年に及ぶ歴史で初めてとなるカナダからの小麦輸入を許可した。
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