HOME10.電力・エネルギー |国際石油開発帝石(INPEX)、CO2を再利用して都市ガス生成へ。8月から新潟・長岡で事業化。将来は海外のガス田でも展開を計画。年間100万㌧のCO2を再利用へ(各紙) |

国際石油開発帝石(INPEX)、CO2を再利用して都市ガス生成へ。8月から新潟・長岡で事業化。将来は海外のガス田でも展開を計画。年間100万㌧のCO2を再利用へ(各紙)

2019-06-19 12:54:52

INPEX1キャプチャ

 

 各紙の報道によると、国際石油開発帝石(INPEX)は、自社保有のガス田で排出するCO2を、都市ガスの原料として再利用する事業を8月から始める。新潟県長岡市にある国内最大級のガス田でCO2と水素を反応させて都市ガスの原料となるメタンを生成する装置を導入する。CO2の有効利用とガス供給力のアップにつながる。

 

 (写真は、INPEXの南長岡ガス田)

 

 日本経済新聞が報じた。INPEXでは生成したメタンを、2021年からこのメタンを都市ガスに混ぜ、既存のガス導管経由で消費者に供給するとしている。メタンは年間約50㌧の生産規模となる。2030年には年間約5万世帯に、CO2原料のガスを供給することができるという。

 

INPEX2キャプチャ

 

 同社の長岡市のガス田(南長岡ガス田)は、長岡市の南西約10kmに位置する国内最大級の埋蔵量を誇る大型ガス田。国内最深の深度4,000~5,000mの深部火山岩中から天然ガスを採掘している。

 

 同社はこのCO2利用のガス製造技術を強化し、将来は国内だけでなく、同社が権益を保有する海外のガス田でも2030年までに展開する方針だ。順調に進展すると、30年時点で生産量を年35万㌧に拡大し、年100万㌧のCO2を再利用できる計画だ。