HOME4.市場・運用 |韓国政府、グリーン&サステナビリティのデュアル国債、5億㌦を発行。アジアでのグリーンボンド国債発行は3か国目。再エネ、省エネに加え、教育や健康事業等が資金使途(RIEF)。 |

韓国政府、グリーン&サステナビリティのデュアル国債、5億㌦を発行。アジアでのグリーンボンド国債発行は3か国目。再エネ、省エネに加え、教育や健康事業等が資金使途(RIEF)。

2019-06-21 08:10:15

Koreabondキャプチャ

 

 韓国は、アジアで3番目となるグリーンボンド国債を発行した。同ボンドはグリーン案件に加えてソーシャル案件も資金使途先とするグリーン&サステナビリティのデュアル国債。発行額は5億㌦(約550億円)で期間は5年。資金使途はグリーン分野が、グリーンビルディングや廃棄物マネジメントなど、ソーシャル分野がヘルスケアや教育、身近な基本インフラ整備等に投資する。

 

 同ボンドのクーポンレートは2%、利回りは米財務省証券より55bpプラスの好条件の99.166となった。72の投資家から3.6倍の応募があったという。引受主幹事はCitigroup、 Credit Agricole CIB、 HSBC、 JP Morganの4機関。

 

 グリーン&サステナビリティの評価は、ESG評価機関のSustainalyticsが、グリーンボンド原則(GBP)、ソーシャルボンド原則(SBP)、サステナビリティボンドガイドライン(SBG)それぞれへの適合を評価した。債券の信用格付はAa2/AA/AA-。ニューヨーク証券取引所に上場する。

 

Koreanbond2キャプチャ

 

 投資家を地域別にみると、59%はアジアの投資家、次いでEMEA(欧州中東アフリカ)が24%、米国が17%。投資家の属性では各国の中央銀行が28%、資産運用機関が25%、銀行が24%、ソブリンウェルスファンドや年金、保険会社等が22%等となっている。

 

 資金使途は、政府が設定するグリーン&サステナブルボンドフレームワークに基づく。グリーン分野がグリーンビル等のほか、ゴミ発電、上下水道管理、再生可能エネルギー発電、クリーン輸送、省エネ等の事業。ソーシャル分野はヘルスケア等のほか、ベンチャーキャピタル投資も組み込まれている。サステナビリティボンドはグリーン事業とソーシャル事業への投資を両方含んだボンドをいう。

 

 アジアでのグリーンボンド国債の発行は、インドネシア、香港に次いで、3か国目となる。

 

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