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東北電力、国内電力で初のグリーンボンドを来月中に発行。発行額50億円。全額、風力発電事業等の再エネ分野に充当(RIEF)

2020-01-30 17:59:04

tohoku1キャプチャ

 

 東北電力は、国内の大手電力会社として初めて、グリーンボンドの発行を決めた。発行額50億円、期間10年で、調達資金は同社が展開する風力発電事業に充当するとしている。来月中に発行する。同電力は石炭火力発電所と原子力発電所を抱えているが、グリーンボンドの資金使途はそれとは別に再エネ事業に振り向ける。英営利団体Climate Bonds Initiative(CBI)の認証を得た。

 

 国内の電力会社では、東京電力も4月に分社化するグループ内の再エネ事業会社の資金調達手段としてグリーンボンド発行を検討している、と報じられている。https://rief-jp.org/ct4/95591

 

 東北電力は、先月、青森県の「つがる洋上風力発電事業」などの3つの風力発電事業への参画を公表するなど、風力を中心とした再エネ事業を、東北6県と新潟県で合計200万kW規模の開発を目指している。グリーンボンドでの調達資金はこれらの事業のファイナンス、リファイナンスに活用するとしている。

 

 主幹事はSMBC日興証券。セカンドオピニオンはノルウェーのDNVGL傘下のDNVLビジネス・アシュアランス・ジャパンが国際的な担当。国際的なグリーンボンド原則(GBP)への適合性を評価した。また、CBIが独自に公表するClimate Bonds Standard(CBS)2.1への適合性の認証も得た。CBI認証はこれまで国内の民間企業では、明電舎が取得している。

 

 東北電力は「近年、株主・機関投資家を中心に、中長期的な企業の成長性や持続可能性の観点から、財務面に加え、企業倫理・法令遵守や、環境保全、地域社会の発展への貢献など、非財務面を重視したESG経営を求める傾向が強まっている。こうした状況を踏まえ、当社でもESG経営の取り組みを強化している」と説明。グリーンボンド発行もその一環、との位置づけを示している。

 https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1205380_1049.html