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世界の代替エネルギー投融資市場、第一四半期は低調(BNEF)

2011-04-25 19:51:31

世界の代替エネルギー市場へのファイナンス動向を調査しているブルームバーグ・ニュー・エネルギー・ファイナンス(BNEF)によると、今年第一四半期(1~3月)の投融資動向は、全体で311億㌦で、前期比34%減、前年同期比10%減と、大きく伸び悩んだ。

BNEFは、伸び悩みのもっとも大きな要因は、欧州諸国、特にイタリア、スペイン、フランス、英国などの代替エネルギー政策をめぐる不確実性が払しょくされなかったことや、天然ガス価格が上昇したこと、新年の影響で投融資活動が不活発だったこと、などが影響したとみている。全体に低調だったが、株式市場でのクリーンエネルギー関連株への投資は前年比71%増の36億㌦と伸びた。またベンチャー投資とプライベート・エクイティ投資は、前期比6%増の18億㌦となったが、前年同期比では38%減にとどまっている。

BNEFは「今年の動きはこれまでのところ、前年第四四半期の投融資が大きく伸びたことの反動として、目立った動きにはなっていない。特に欧州諸国での動きが鈍い。ただ、中国やブラジルなどの急成長途上国では需要が拡大している。中東諸国の政治的不安定、日本の原子力発電所事故の両方とも、クリーンエネルギー市場に短期的な影響を与えてはいない」と述べている。