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英、25年までに温室ガス排出半減=EUの追随が条件(Reuters)

2011-05-19 16:26:03

キャメロン英首相
ロンドン17日ロイター時事】英国政府は17日、温室効果ガスの排出量を2025年までに半減することを約束した。ただし、欧州連合(EU)が同じような政策を取る場合に限るという条件を付けた。キャメロン首相は「この約束で、英国はグローバルな低炭素社会をリードする立場になり、多くの新たな産業や雇用が創出される」と述べた。

 同国の2010年の温室ガス排出量は1990年の水準より25%少ない。長期目標は2050年までに80%削減し、法的拘束力をもたせる。

 コニー・ヘデゴー欧州委員(気候行動担当)は「経済的に困難な時期にあるにもかかわらず行動への強い意思を示した素晴らしい例だ」と称賛した。その上で「英国は経済と革新の面で大きなチャンスをつかんだ。将来の経済競争力がより高まるだろう」と述べた。

キャメロン英首相


 英国はEUの2020年までの排出量削減目標をより厳しくすべきだと考えている数少ない加盟国の一つ。多くの加盟国、とりわけ東欧の国々は削減目標の引き上げに反対している。

 EUは現在、温室ガスの2大排出国である中国と米国を含む全ての国々が京都議定書の後継となる新たな取り決めに合意する場合にのみ、排出削減目標を引き上げるとしている。しかし、国連の気候変動交渉が先進国と新興国間の削減量の分配をめぐって行き詰まっているため、そのような取り決めは不可能とみるアナリストが少なくない。