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原発「最高水準の安全追求」で合意 G8首脳宣言 (各紙)

2011-05-27 23:15:23

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各紙によると、フランス北西部ドービルで開いた主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)は27日午後(日本時間同日夜)、首脳宣言を採択して閉幕した。東日本大震災と福島第1原子力発電所の事故を受け、首脳宣言は「日本との連帯」を表明。原子力の安全基準の強化を打ち出すと共に、中東・北アフリカ諸国の民主化をG8として支援する方針を確認した。

【ドービル=永井央紀】主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)は27日、首脳宣言を採択した。原子力安全に関して国際原子力機関(IAEA/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E7EAE2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX)の安全基準の強化や、関連条約の批准促進などを提起した。世界経済では原油や食料の高騰など下振れリスクに言及。中東・北アフリカ問題ではチュニジアやエジプトなど世界中の民主化支援を確認した。


 G8首脳は原発について最高水準の安全性を世界的に促進することで合意した。原発の安全基準について、IAEAに対し、福島第1原子力発電所事故を踏まえた見直しを要請。特に地震多発地域での原発には新たな基準の設定を求めた。原子力安全条約などの未加盟国には早期批准を促すことを決めた。




 エネルギー政策では原子力利用の導入や廃止について各国が「様々なアプローチを有し得る」との認識で一致。原発の安全性向上では合意したものの、原発を巡る各国の事情を踏まえ、エネルギー政策における原子力利用については各国それぞれの判断にゆだねることを確認した。




 世界経済については、景気回復は力強く自律的回復に移行しつつあると表現。そのうえで1次産品の高騰や国内外の不均衡への懸念を指摘。欧州の債務問題には幅広い分野の政策パッケージで対処していることを確認し「決意を持って取り組むとともに財政再建を厳しく追求していく」との方針を打ち出した。




 G8首脳は首脳宣言とは別に「アラブの春」と題した共同宣言も採択。「世界中の民主化を支援する」と表明した。チュニジアやエジプトなど中東・北アフリカの改革を後押しする「ドービル・パートナーシップ」の設置を決定。経済的な安定が円滑な民主主義への移行を下支えするとして、雇用創出などの支援をしていくことで一致した。