ノルウェーのオスロ、2030年までにCO2排出量95%削減目標を設定。市内の自動車はすべて「ゼロエミッション車」に。CCSも活用(RIEF)
2019-08-11 23:06:28
ノルウェーの首都オスロ市のレイモン・ヨハンセン(Raymond Johansen)市長は、CO2排出量を2030年までに95%削減する、との市独自の目標を掲げた。目標達成のためには、市内での自動車はすべてゼロ・エミッション車に切り替えることになる見込み。同市長は「世界の主要都市でも、もっとも野心的な気候戦略となる」と自賛している。
(写真は、オスロ市庁舎)
オスロは今年、EUの「欧州グリーン首都」に選定されている。2015年比で市内の交通量を3分の1に減少させる政策を展開している。自動車の代わりに、公共交通機関に利用促進、自転車専用道や歩行者道路の整備等を進めている。
市内の交通体系の改善・整備とともに、郊外のクレムストルード(Klemetsrud)に設置されている廃棄物処理場に隣接して計画中のカーボン回収貯留(CCS)の稼働等によって、CO2排出量を削減するとしている。
同市長は「市民と経済主体と連携し、今後11年の間に、市内のCO2排出源を取り除く活動を展開していきたい」と述べた。自動車対策については、市内でのゼロエミッション車への切り替えを強調したが、ガソリン車やディーゼル車を禁止するかどうかは明言しなかった。
同市では1カ月後に選挙を控えているが、市長によると、今回の2030年目標は全会派が合意しているという。ノルウェーは国として、2025年からは新車販売は、ゼロエミッション車に限定する政策を打ち出している。オスロ市は国全体の方針を前倒しする形になる。
ノルウェーは西欧最大の産油国として知られる。国民1人当たりの電気自動車台数は世界トップクラス。