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かんぽ生命、欧州投資銀行(EIB)発行の豪ドル建て「コロナボンド(サステナビリティボンド)」約240億円分を私募で全額引き受け。途上国でのコロナ対策に貢献(RIEF)

2020-05-21 23:16:12

kanpoキャプチャ

 

 かんぽ生命は、欧州投資銀行(EIB)が新型コロナウイルス感染拡大の対策資金を調達するために発行する豪ドル建ての私募のサステナビリティボンド(コロナボンド)を全額引き受ける。発行額は3.5 億豪㌦(約240 億円)。EIBは世界保健機関(WHO)と連携し、調達資金をウイルス感染に対して脆弱な途上国等での保健体制の強化、医療設備の充実、健康教育や衛生意識の増強等に充当する。

 

 EIBのサステナビリティボンドは、「Sustainability Awareness Bond」で、通称「コロナボンド」。期間10年、クーポンレートは1.4%。今月26日に発行される。主幹事はCitibank。サステナビリティボンドとしての適格性については、ノルウェーのCiceroが国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティボンドガイドラインへの適合性を付与した。

 

 EIBは新型コロナウイルスの拡大に対処するため、これまでもコロナボンドを発行して資金を調達、EU域内のほか、途上国での感染拡大を防止するための医療・介護・教育等の分野へのファイナンスを強化している。EU加盟国や欧州委員会、その他のパートナーとともに、ウイルスの影響を受ける企業、医療関係活動の維持・強化等に280 億ユーロを拠出することを目指している。今回のボンドは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の第三目標である「すべての人に健康と福祉を」にも該当する。

 

 EIBや世界銀行等の国際公的金融機関は、コロナウイルス対策の資金調達のため、サステナビリティボンドやソーシャルボンドの形で資本市場からの調達を進めている。ESGを重視する主要な機関投資家にとっても、資金使途の重要性と、発行体の信用力の高さから公募、私募とも人気となっている。日本でも日本生命、第一生命等がこれらの投資に取り組んでいる。https://rief-jp.org/ct2/101816

 

 かんぽ生命は、資産運用に際して「ESG 投資方針」を定め、「持続可能な社会の実現と長期的な投資成果の向上・リスク低減を目指して、ESGの諸要素を投資判断の際に考慮する」ことを宣言している。これまでも、世銀の国内外貨建てグリーンボンド(ショーグンボンド)1億㌦のほか、EIBのポーランド・ズロチ建て「Climate Awareness Bond」(10億ポーランド・ズロチ/約285億円)などを、いずれも私募の形で引き受けている。

 

https://www.jp-life.japanpost.jp/information/press/2020/abt_prs_id001547.html