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オランダの政府金融機関、オランダ開発銀行がPRIに署名。日本の政投銀、国際協力銀は?(FGW)

2011-04-21 15:31:59

オランダ政府が51%の株所有をしている政府系金融機関のオランダ開発銀行(FMO)が国連の責任投資原則(PRI)に署名した。政府系、あるいは公的国際機関のPRI署名は徐々に増えており、日本の日本政策投資銀行、国際協力銀行の動きが注目される。

同銀行のCEOのNanno Kleiterpは「我々の署名が他の開発銀行や投資家の署名を促すことを望んでいる」と語った。FMO(Nederlandse Financierings-Maatschappij voor Ontwillelingslagen)は1970年に、オランダ政府と同国の民間金融機関、社会的団体等のの出資で設立された。主な目的は途上国、新興国での民間主導のプロジェクトに投資することにある。これまでもUNEP FI やエクエーター原則には署名済み。

 FMOの投資ポートフォリオは53億ユーロ。民間金融機関との協調融資で、民間がとりにくいリスクをカバーすることもしている。特に途上国市場ではこれまでもESG(環境、社会、ガバナンス)の要因を投資プロセスに組み入れたり、直接、投資先企業にESGパフォーマンスの改善を要求したりしてきた実績がある。Kleiterpは「我々はESGを投資プロセスの中心に据えてきた。PRIは持続可能な投資を、メインストリーム投資として促進するだろう」と付け加えた。

 政府系、国際公的機関のPRI署名としては、3月に国際金融公社(IFC)が初の多角的国際金融機関として署名したほか、英国のCDCグループ(元Commonwealth Development Corporation)がすでに署名している。