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米コネティカット州が、米国版のグリーンバンクを設立(Bloomberg)

2011-06-22 12:07:28

米コネティカット州の計画するグリーン投資銀行は、同州が再生可能エネルギーに由来する電力利用を増やすためのクリーンエネルギープロジェクトの推進に、5000万ドルの資金供給をすることになろう。コネティカット州議会は今月、米国で初のクリーンネルギーとエネルギー効率化促進環境事業のための最初の開発銀行を設立する法案を可決した。環境促進の開発銀行設立を促進しているワシントン拠点の「グリーンキャピタル連合(Colition for Green Capital)の最高経営責任者REed Hundt氏が明かした。

グリーンバンクは、年間3000万ドルにのぼる住宅や商業に対する電気使用料金のサーチャージを資金として設立されることになる。この資金は、これまでは、同州のクリーンエネルギー基金に使われていたが、同行はそれを引き継ぐことになる。Hundt氏がインタビューで語った。同行は、また1800万ドルのグリーンローン保証基金の管理も行う。

設立に向け、道を開いたコネティカット州法案1243は、6月7日に州議会の上院で満場一致の承認を受けた。今回の州法は、オバマ大統領が昨年、米国内の排出量取引の議会の承認を得ることに失敗した後、国家クリーンエネルギー政策の推進に努める中で登場してきた。同行は初期投資資金の5000万ドルをテコとして(民間資金等を活用して)それ以上の資金供給を実施するだろうと、Hundt氏は話す。

「グリーンバンクの目指す目標は、多くの新電力事業に資金供給を行うことで、コネティカット州を完全に持続可能にし、電気料金を引き下げることである」。同州は現在、米国ではハワイ州に次いで2番目に高い電力使用料となっている。

グリーンキャピタル連合は、低炭素エネルギーの促進を支援するための税や金融政策の活用を後押ししており、今回は、英国政府が実施しようとしている同様の機関(Green Investment Bank)を‘模倣’によることで可能になったと、Hundt氏は指摘する。

英国版のグリーンバンクは、風力発電等のよりクリーンなエネルギーへの投資を促進する目的で4月に承認されて動き出した。英国のCameron首相は、Green Investment Bankに国の予算から30億ポンドを出資することを承認した。

グリーンバンクは、投資銀行や基金のような役割を果たすことが期待されており、一般の商業銀行がビジネスベースでは対応できそうもないようなクリーンプロジェクトに対して、低コストでファイナンスを行うために、自らの資本をレバレッジ活用することができる。また、同銀行は預金業務を行わないため、米国の銀行法の規制を受けることがない。

バンクは低金利で資金を借入れ、低金利の貸し付けをすることになる。適用可能なプロジェクトは、商業施設や複合型居住施設におけるソーラー発電や、断熱窓の導入。同行は、また高圧電線の送電網プロジェクトに融資も行う。

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