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中国の工商銀行(ICBC)等が融資するエチオピアの巨大ダム事業に、住民が懸念(BankTrack)

2011-02-25 21:26:14

BankTrackが伝えるところによると、エチオピアが中国の援助で建設を進めているギルゲル・ギベダムⅢ計画への地域住民の反対が高まっている。オモ川を堰き止めて建設中の同ダムは、ケニアと、スーダン、エチオピアの国境にまたがっており、完成すると水域の環境が一変し、周辺住民70万人の生活に大きなダメージを与えるという。こうした影響を重視して、当初、資金提供を予定していた世界銀行や欧州開発銀行は融資を断念、アフリカ開発銀行も見直しに入っている。代わりに資金提供に乗り出したのが、中国最大銀行の工商銀行(ICBC)であり、さらに中国輸出銀行などの中国勢である。

2月20日にはケニアの首都ナイロビで、市民団体による平和裏のデモが、同地の中国大使館に向けて行われた。ダムは170億㌦の規模で、2012年完成予定。1870メガワットの発電能力を持ち、エチオピアの現在の発電力の二倍上、さらにケニアなど隣国への電力輸出も計画している。ただ、特に下流の生態系は大幅に変動することが予想されている。ICBCはエクエーター原則に署名していない。

http://www.banktrack.org/show/news/kenyans_to_petition_chinese_involvement_in_ethiopia_s_gibe_3_dam