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環境市民団体が香港証券取引所に中国の資源大手、紫金鉱業Gの海外投資リスク開示要求(BankTrack)

2011-03-04 21:59:44

Banktrackによると、FOEペルーの人権団体「コッパーアクション」などの市民、環境団体は、香港証券取引所に対して、上場している紫金鉱業(ズーシン・マイニング)グループのペルーにおけるリオブランコ銅山への投資リスクを開示するよう要請した。

リオブランコ鉱山はペルー北部、ピウラ県の鉱山で、開発されている世界最大級の銅・モリブデン鉱山。その開発のためのボーリング作業などで周辺の住民や地方自治体などが反対運動を続けている。当初、英国のモンテリコ・メタルズが開発してきたが、講義する住民に対する衝突や弾圧で、訴訟問題となり、09年には英高等裁判所はモンテリコに対して500万ポンドの資産凍結を明示た。その間に、同社の株の大半は、中国の紫金鉱山に売却され、2011年から同地での生産開始が予定されている。

紫金鉱山は中国最大の金生産企業で、2010年7月には、福建省上抗件で所有する銅鉱山から汚染廃水が大量に流れ出る事故を起こしたことで知られる。同社はこの流出事故を9日間、公表せず、飲用水汚染のほか、周辺での大量の魚類中毒死などを引き起こしている。同社はこの事故以前にも、何度も同様の事故を起こしている。モンテリコの紫金鉱山への売却も、裁判に関連した資産隠しではないかとの指摘もある。こうしたことを受けて、市民団体等は、証券取引所に上場企業である同社の投資リスク開示を証券取引所として求めるよう、要請したものだ。

リオブランコ鉱山問題については、日経BPネット掲載の谷口正次氏の記事が詳しい。http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20091202/102734/