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初のマイナス利回りのグリーンボンド登場。EIB発行の€4億分。欧州の低金利反映。主幹事に野村證券も参加(FGW)

2015-02-26 14:45:54

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EIBlogo-eib-the-EU-bank_en温暖化対策の新調達手段として注目されるグリーンボンドに、初のマイナス利回りの債券が登場した。欧州投資銀行(EIB)がkのほど発行した4億ユーロ分で、欧州市場の低金利と、グリーンボンド人気が”マイナスグリーンボンド”を誕生させた。

EIBはこれまでもEU全体の気候変動対策を進めるため、域内の交通インフラのグリーン化や、再生可能エネ事業等を支援するための資金調達としてグリーンボンド(Climate Awareness Bond:CAB)を発行してきた。ユーロ建ての発行では最大のグリーンボンド発行体として知られる。今回のボンドは、発行規模4億ユーロ、、期間2019年11月までの4年9ヶ月、クーポン利回りは年1.375%が条件。

利回りは一応、プラスだが、Euriborをベースとするスワッププレートに比べると30ベーシスポイント(bps)低くなる。このため、売り出し価格は106.599となり、マイナス0.026%の実質利回りとなる。

通常、マイナス利回りだと、投資家にとっては全く魅力がないはずだが、欧州市場は低金利状態が続き、最も人気の高いドイツ国債も6年ものまでの国債の利回りはマイナスとなっている。EIBはトリプルAの信用力をもつことから、今回のグリーンボンドも同期間のドイツ国債に比べて、8bpsの利回りを稼げることになるため、投資家にとっては魅力となる。

. またEIBのグリーンボンドは流通市場で約30億ユーロ分が取引されており、グリーンボンド市場のベンチマーク的な役割も果たしていることも投資家にとって安心して購入できる理由となっている。EIBにとっては低コストで資金調達ができたことになる。

マイナスグリーンボンドの幹事金融機関には、クレディアグリコCIB、クレディスイス、スタンダード・チャータードのほか、日本の野村證券も加わっている。

EIBは2007年に初めてのグリーンボンドを発行した。発行したグリーンボンドは再生可能エネルギーやエネルギー効率化投資、クリーン投資などへの資金供給に限定され、他の投資資金とは別勘定で管理されている。

 

http://www.eib.org/investor_relations/press/2015/2015-040-eib-establishes-eur-3bn-green-benchmark-at-negative-yields.htm

Summary Terms and Conditions for the bond issue:




















































Tap Amount EUR 400 million
Outstanding Amount EUR 3.0 billion
Pricing Date 23 February 2015
Payment Date 2 March 2015
Maturity Date 15 November 2019
Issue/Re-offer Price 106.599
Annual Coupon 1.375%
Re-offer yield MS – 30
Product Climate Awareness Bond
Format Dematerialized
Settlement LuxCSD, DVP in central bank money
Listing Luxembourg