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エクエーター原則の議長銀行 みずほ銀行からアフリカのスタンダード銀行にバトンタッチ(FGW)

2015-06-20 23:49:27

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国際的なプロジェクトファイナンス業務を手掛ける金融機関で構成するエクエーター原則協会(the Equator Principles Association )の議長金融機関が、日本のみずほ銀行から南アフリカのスタンダード銀行にバトンタッチされた。アフリカの銀行が、同協会の議長職を務めるのは初めて。

エクエーター原則協会は金融機関による国際組織だが、組織運営のための固有の職員やオフィスを持たない。そのため、採択銀行が持ち回りの形で連携して組織運営を行っている。2014年度はみずほ銀行が、日本・アジア勢として初の議長銀行を務めた。議長役のほか、運営委員会、ワーキンググループ、事務局担当および財務担当の5つの機関で構成される。

 

 スタンダード銀行は資産規模でアフリカ最大を誇る。南アを拠点に、アフリカ等の20カ国にネットワークを持つ。設立以来、153年の歴史を融資1990年代初めから、南ア以外の国々へのフランチャイズ展開をしている。エクエーター原則議長の担当は、同行の役員で投資銀行部門のHead of Environmental and Social Advisoryを務めるNigel Beck氏。

 

 同氏は「現在、世界は『変化』の必要性に気づいているが、 どうやってその変化を果たすかが定まっていない状況にある」と述べ、国際プロジェクトファイナンスの演じる役割の重要性を指摘した。

スタンダード銀行の本部
スタンダード銀行の本部

 

 エクエーター原則は、2003年に発足以来、現在、35か国80の金融機関が署名している。日本勢は、みずほ、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行の3メガバンクが署名行。2014年1月には、「エクエーターⅢ」と呼ばれる改訂版が施行されている。

 

 現在は、プロジェクトファイナンスに伴う環境・社会的要因のリスク審査・評価だけでなく、プロジェクト関連のコーポレイトファイナンス、ブリッジローン、アドバイザリー業務などにも拡大され、対象プロジェクトが地球温暖化に及ぼす影響についても、金融の視点でチェックする仕組みとなっている。

 

 スタンダード銀行は2009年に原則に署名。2010年には、運営委員会に唯一のアフリカの銀行として参加した。

http://www.equator-principles.com/index.php/all-ep-association-news/ep-association-news-by-year/98-2015/392-standard-bank-becomes-first-african-bank-to-chair-equator-principles-association