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アジア開発銀行(ADB) 中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)と初の協調融資で1億㌦融資。パキスタンの高速道路建設事業(RIEF)

2016-06-14 00:16:18

AIIBキャプチャ

 

アジア開発銀行は中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)と初の協調融資として、パキスタンの高速道路建設事業に1億㌦の資金供給を決めた。

 

 同事業には英国の国際開発局(DFID)も3400万㌦の資金を贈与する。 ADBは同事業への主金融機関として、協調融資と贈与のファイナンスの管理を担当する。

 

 ADBの中尾武彦総裁は「今回のADBとAIIBの協調融資は、アジアと太平洋地域に必要なインフラ建設を共同で推進していく歴史的なマイルストーンといえる」とその意義を強調した。

 

 融資対象のパキスタンの高速道路プロジェクトは、M-4 国営高速道路の一部で、同国北東部のパンジャブ地方のShorkotとKhanewalの間の64km部分の工事。4車線の道路を築く。同道路は中央アジアの経済発展を推進する「Central Asia Regional Economic Cooperation (CAREC) 」構想の1800kmに及ぶ道路網の中核部を構成する。

 

 CARECの道路計画は、パキスタンの南部のカラチから、北に上がってラホール、ファイサルバード、首都のイスラマバード 、西部のペシャワール、さらにアフガニスタンとの国境沿いの辺境地域のトルクハムに抜けるルートとなっている。

 

 道路は同国の北部と南部をつなぐことになり、新たな貿易やビジネス機会を生み出す期待が込められている。また、同事業は中央アジア地域の経済発展を推進する「Central Asia Regional Economic Cooperation (CAREC) 」の一角を構成する。

 

 ADBとAIIBは今年5月、ドイツで開いたADB総会で、相互協力の覚書に署名している。

 

http://www.adb.org/ja/node/185072