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グローバル・グリーンボンド市場 今年第二四半期も、上半期も、過去最大の発行規模に。年間700億㌦のペース(RIEF)

2016-07-07 18:10:53

Greenbond2キャプチャ

 

 今年第二四半期(4~6月期)のグローバル市場でのグリーンボンド発行額が、四半期ベースでは過去最高の180億㌦に達した。この結果、今年上半期の発行規模も310億㌦と、半期ベースでは過去最高の規模となった。

 

 上半期で310億㌦(英CBI調査では350億㌦)の発行規模を年間に延長すると、610億㌦~700億㌦となる。今月に入って、すでに中国銀行が22億5000万㌦の大型発行をしたほか、中国の発行主体のグリーンボンは年間で全体の半分を占めるとみられており、“パンダ・グリーンボンド”の発行の勢いが高まると、全体の発行規模も上ブレしそうだ。

 

 第二四半期で、10億㌦以上の大型グリーンボンドの発行本数は6本あった。うち4本は企業発行で、日本のトヨタ自動車、米国の公益企業Sourthen Power、スペインのエネルギー大手、Iberdola、オランダの電力網管理会社のTenneT。これらの民間企業に加えて、国際公的金融機関の欧州復興開発銀行(EBRD)、ドイツ復興金融公庫(KfW)などの定期発行分が寄与した。

 

 第二四半期全体の発行本数45本のうち、ほぼ4分の1は米国の自治体発行分で占められた。その資金使途の多くは、水資源管理事業を持続可能な形にするための資金調達となった。上下水道の場合、使用料金がキャッシュフローとして見込めるため、堅実な投資商品となる。

 

 また、自治体発行のグリーンボンドでは、低公害交通機関の整備事業へのファイナンス分も増えている。発行主体の地域別では、中国が3件、インド1件、コスタリカ1件と、途上国の発行分が安定的に推移している。

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