オリックスグループのサステナビリティ評価会社「RobecoSAM」のCEOが急きょ、退任。UBSに転身。ヘッドハントか?(RIEF)
2016-07-09 18:35:06
オリックス傘下のロベコ(Robeco)グループのサステナビリティ評価会社であるRobecoSAM(スイス)のCEO、Michael Baldinger氏が、急きょ、退任することが決まった。
RobecoSamによると、Baldinger氏は、スイスのUBS Asset Managementに転身し、ニューヨークに本拠を置くサステナビリティ・インパクトインベストメント部門のトップに就任するという。
Robecoにとって、Baldinber氏の転身は予想外だったようで、プライベート・エクイティ部門トップのReto Schwager氏を8月15日に暫定CEOとした後、内部昇格あるいは外部の人材招聘の両面で正式なCEO探しを行うとしている。
Baldinger氏は2009年にRobecoSamに入り、11 年から5年間、CEOを続けていた。同氏は「7年以上RobecoSamに在籍し、自分自身のキャリアにとって、次のステップに踏み出す最適な時と判断した」と述べている。
Robecoグループでは、昨年、RobecoのCEOだったRoderick Munsters氏の退任に次ぐ突然のトップ交代劇でもある。Munsters氏はフランス拠点の投資グループ、 Edmond de Rothschildに転身した。
Baldinger氏は、Credit Suisse First Bostonのトレーダーを振り出しに、 Credit Suisse Asset Management のニューヨークの代表にまで昇り詰め、その後に、RebecoSamに移籍していた。
RobecoSamの取締役会議長のAlbert Gnägi氏は「 Baldinger氏の決断は残念だが、彼のこれまでの貢献に葉感謝する」とコメントしている。
Robecoグループは2013年、オリックスが、オランダのラボバンクが保有するRebeco株90.01%を約2400億円(当時)で買収、オリックスグループの傘下に入った。RobecoSamも同様。
RobecoSAM の運用資産額は約107億㌦に上るほか、Governance & Active Ownership teamは2380億㌦のエンゲージメント活動を担い、さらに議決権行使対象は490億㌦ に上る。国連責任投資原則(PRI)への署名をはじめ、欧州のSRI団体のEurosif、アジアのサステナビリティ団体のASrIA、米国の環境NGOのCeresなどのメンバーとしても、積極的に活動している。