HOME6. 外国金融機関 |BlackRockのインフラ・不動産部門 西欧市場での太陽光、風力発電などを中心とした再エネ投資ファンド立ち上げ。全体で9億ユーロ(1000億円)の出資規模に(RIEF) |

BlackRockのインフラ・不動産部門 西欧市場での太陽光、風力発電などを中心とした再エネ投資ファンド立ち上げ。全体で9億ユーロ(1000億円)の出資規模に(RIEF)

2016-08-17 17:51:36

BlackRockキャプチャ

 

 世界最大の資産運用会社 BlackRockのインフラ・不動産部門のBlackRock Real Assetsは、太陽光や風力発電事業等への投資を柱としたファンドに6億5000万ユーロ(約737億円)を投じた。

 

 ファンドはRenewable Income Europe fund 。同社の募集は今年2月に2億4800万ユーロ(330億円)を集めたことに続く2次募集。欧州やアジアなどから、25の年金基金などの機関投資家が応じた。欧州投資銀行(EIB)も出資した。当初の出資規模は5億ユーロの予定だったが、希望機関が多く、募集枠を拡大した。1次、2次の募集を合わせると1000億円規模の大ファンドとなる。

 

 同ファンドは第一次募集の資金のほぼ4分の1を、英国とアイルランドの風力や太陽光発電など9つのプロジェクトに投資している。ファンドは西欧諸国の再生可能エネルギー事業をターゲットとしている。

 

 同社の金融機関グループのヘッド、Patrick Liedtke氏は「金融資本市場の不安定さが続いているため、インフラ・不動産市場は長期投資を目指す機関投資家にとって、キャッシュフローが確実に入ることで、インフレヘッジや他の市場の変動に左右されにくいという点が人気となっている」と分析している。

 

 同氏は、再エネ事業は投資ポートフォリオの多様化に適していると指摘している。BlackRockは4兆8900億㌦の運用資産を誇るが、再エネ事業にも、グローバルベースで80件の風力、太陽光発電事業に投資しており、再エネ分野への株投資資産はグループ全体で25億㌦以上に達しているという。

 

 BlackRock Real Assets は日本を含む世界に22の拠点を持ち、300人以上の専門家を抱えている。運用資産は300億㌦以上。インフラ部門では再エネ事業のほか、輸送、エネルギー、社会インフラなどを手掛けている。

https://www.blackrock.com/institutions/en-us/strategies/real-assets