国連「緑の気候基金（Green Climate Fund：GCF）　新たに10事業に7億4500万ドルの拠出決定。年間の拠出総額25億㌦確保へ。新事務局長も決まる。（RIEF）

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国連「緑の気候基金（Green Climate Fund：GCF）　新たに10事業に7億4500万ドルの拠出決定。年間の拠出総額25億㌦確保へ。新事務局長も決まる。（RIEF）

2016-10-24 19:55:00

　国連の「緑の気候基金（Green Climate Fund：GCF）は、新たに途上国での10の事業とプログラム向けに7億4500万㌦（782億円）の資金供給を決めた。今回の資金供給を含めて、GCFの今年の資金供給額は10億㌦を超えた。また空席となっていた事務局長にオーストラリアのHoward Bamsey氏（写真）を選んだ。

　GCFが今回承認した投融資対象の事業は、総額で26億㌦の事業価値を持つ。27カ国の途上国の温室効果ガス削減と適応策に資すると見込まれている。

　GCFの発展登場国担当理事のZaheer Fakir氏は、「今回の投融資の承認はGCFにとって着実な前進を意味する。今回を含め、GCFの途上国向けの気候変動対策と低炭素支援の資金供給は10億㌦を超えた」と手応えを強調している。

　GCFではさらに事業承認を増やして、今年中に25億㌦分の資金供給を決める予定だ。GCFの同じく途上国担当理事のEwen McDonald氏は「年内の25億㌦分の配分決定は順調に行くだろう」と述べている。

　新事務局長に就任が決まったBamsey氏は、長く国連の気候変動交渉に加わってきた経験をもつ。2006年～7年には国連の「気候変動の長期協力行動に関する対話」の共同議長を、オーストラリアの気候変動担当特別大使をそれぞれ務めた。GCFの初代事務局長は米国出身のヘラ・チェイクロウホウ氏が務めた。

　GCFが今回承認した事業とプログラムの概要は以下の通り。

USD 37 million for Scaling-up of Glacial Lake Outburst Flood risk reduction in Northern Pakistan with UNDP

USD 41.2 million for Priming Financial and Land-Use Planning Instruments to Reduce Emissions from Deforestation with UNDP;

USD 80 million for Sustainable Energy Facility for the Eastern Caribbean with IDB;

USD 16.7 million for Senegal Integrated Urban Flood Management Project with AFD;

USD 39.3 million for Development of Argan Orchards in Degraded Environment with ADA Morocco;

USD 9.5 million for Climate Resilient Agriculture in Three of the Vulnerable Extreme Northern Crop Growing Regions of Namibia with EIF;

USD 10 million for Empower to Adapt: Creating Climate Change Resilient Livelihoods through Community-Based Natural Resource Management in Namibia with EIF;