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グリーンボンドの上場証券取引所 世界で11カ所に増加。英ロンドンなど欧州勢が中心。中国、南アも。UNEPFIの「2016年SSE報告」でわかる(RIEF)

2016-11-25 20:51:11

SSEキャプチャ

 

 国連環境計画(UNEP)金融イニシアティブ(FI)によると、グリーンボンドを上場している世界の証券取引所が、11カ所に達した。また上場企業にESG情報開示を求める証取は12カ所。UNEPFIが進める「持続可能な証券取引所(SSE)イニシアティブ」の2016年進捗レポートで明らかになった。

 

 グリーンボンド上場証取は11件のうち、9件が欧州勢。残りは中国(深証券取引所)、南アフリカ(ヨハネスブルク証券取引所)。欧州では、ロンドンのほか、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、ポルトガル、ルクセンブルク、ラトビアで上場されている。

 

 一方の、ESG情報開示の義務化は、12件のうちカナダ、香港、シンガポールのほかは、すべて新興国・途上国で占められる。先進国企業の進出、連携によって成長した地元企業のESG情報の開示を、取引先の先進国企業や機関投資家などが求めるという背景もあるようだ。

 

 ESG情報開示を義務化しているのは、ブラジル、インド(2件)、マレーシア、セーシェル、スリランカ、南アフリカ、タイ、ベトナム。また15証取が、ESGの公式のガイダンスを上場企業向けに公開している。

 

 東京証券取引所などの日本取引所グループは、いずれの対象にもなっていない。7つの質問項目で、唯一、サステナビリティ関連インデックスの有無に対して「イエス」と回答しただけ。同項目には38の証取が〇を付けた。東証のインデックスは、S&Pとの共同開発による「S&P/TOPIX150 ESG指数」だ。

 

http://www.unepfi.org/fileadmin/documents/SSE_RoP_2016.pdf