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グローバル市場のグリーンボンド発行額、昨年の2倍に到達。840億㌦。中国勢の発行が3分の1を占める(RIEF)

2016-12-03 13:01:21

Greenbondキャプチャ

 

 グリーンボンドのグローバル市場での発行額が12月初めで、840億㌦となり、昨年の2倍に到達した。中国の銀行や企業の発行が全体の3分の1を占めた。金融機関以外の企業の発行額も、前年の倍増となり、発行体の広がりが顕著になってきた。

 

 昨年の発行額は420億㌦(前年比13%増)だった。それが、昨年12月のパリ協定の合意、今年11月の同発効という政策的な流れを受け、各国で協定で約束した温暖化対策の資金需要が動き始めたといえる。

 

 特に中国は昨年12月、中央銀行の人民銀行がグリーンボンドの国内ガイドラインを策定、政策主導でグリーンボンドの発行を支援する姿勢を鮮明にした。このあtめ、昨年の中国の金融機関等のグリーンボンド発行額は年間で13億㌦だったが、今年はこれまでに280億㌦に達し、実に20倍以上の膨張となっている。

 

greenbond1キャプチャ

 特に今週末に、中国の五番目に大きな交通銀行(BoCm)が一回のボンド発行額としては過去最大の44億㌦(300億人民元)の超大型発行をしたことで、一気に800億㌦台に乗せた。http://rief-jp.org/ct6/66087

 

 市場関係者は「中国は化石燃料依存のエネルギーシステムを急速に変革することを求められている。グリーンボンド発行によるグリーン事業支援は政治的喫緊課題でもある」と指摘する。

 

 また昨年は発行額が低調だった企業(金融機関を除く)のグリーンボンドは、これまでに250億㌦と、昨年(130億㌦)の倍増となっている。再生可能エネルギー事業や省エネ事業を強化する企業が、自ら資金調達を強化してきたことを示す。

 

 そのほか、米国の自治体発行分が前年の60億㌦から100億㌦に増加している。市街の低炭素化の進行を受けている。

 

https://www.climatebonds.net/