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フランス電力(EDF) 円建てグリーンボンド約1000億円分を発行。日本の機関投資家等を対象(各紙)。

2017-01-18 10:49:06

 

 各紙の報道によると、フランス電力(EDF)は、月内に円建てのグリーンボンド発行する。円建てのグリーンボンドは、仏銀行などの発行が知られるが、EDFの発行は初めて。発行額は1000億円程度になる見通しで、資金使途は水力発電事業などに充てるという。

 

 グリーンボンドは世界的に発行が増えており、昨年はグローバル市場で80億~90億㌦規模に膨れている。日本の金融機関等の発行も出てきたが、円建てでの発行は、国内市場が超低金利であることから、限られている。

 

 しかし、昨年9月に、野村総研が日本企業として初の円建てグリーンボンドを100億円分発行したほか、クレディ・アグリコルなどの外銀が過去に発行したことがある。円建てだと為替リスクがないことから、金利差をある程度カバーできるメリットがある。

 

EDFキャプチャ

 

 EDFは、これまでドル建てとユーロ建てのグリーンボンド発行の経験がある。円建ては初めて。報道によると、20日にも発行条件を決める。償還期間は10、12、15、20年の4本建て。円建て債券の発行総額は1000億円程度で、うち12、15年債が資金使途を環境プロジェクトなどに充当するグリーンボンド環境債となる。

 

 日本の生保や年金などの長期投資家は、償還期間が長く、一定の利回りと、ESG効果の明瞭なグリーンボンド投資を増強しており、EDFも機関投資家向けへの販売を目指す。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券などが務める。

 

 円建てのグリーンボンドの発行が増えると、日本のグリーンボンド市場育成につながる期待も高まる。

 

https://www.edf.fr/