HOME10.電力・エネルギー |三菱UFJフィナンシャル・グループ 米オクラホマ州で独Allianz子会社と組み、発電量225MWの大規模風力発電に投資。発電電力はグーグルに提供(RIEF) |

三菱UFJフィナンシャル・グループ 米オクラホマ州で独Allianz子会社と組み、発電量225MWの大規模風力発電に投資。発電電力はグーグルに提供(RIEF)

2017-02-04 21:00:16

Alliantsキャプチャ

 

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、米市場で風力発電事業を展開するドイツのAllianz Capital Partners (ACP)と連携し、オクラホマ州で225MWの大規模風力発電事業に投資する。投資総額は明らかにされていないが、3億5000万㌦(約400億円)前後とみられる。

 

 MUFGは2016年のグローバルなクリーンエネジー投資のアセットファイナンス(融資)部門の主幹事ランキングで、1位となっており、グローバルに再エネ事業に力を入れている。

 

 オクラホマ州での風力発電事業は、州都のオクラホマ市から北西に200km離れた地点に、米再エネ事業企業EDF Renewable Energyが建設を進める「Great Western project」と呼ばれる事業。1基3.3MWの発電容量を持つV117風車を30基、同じく2.2MWのV100風車を51基建設する計画だ。

 

MUFGキャプチャ

 

  225MWの総発電量は同州の一般家庭約7万世帯の年間消費電力をまかなうことができる。またCO2排出量を年間60万㌧分削減できる。削減量は乗用車12万5000台の排出量に相当する。EDFの再エネポートフォリオは今回の事業を加えて2.6GWとなる。

 

 ACPは、昨年2月、ニューメキシコ州の2か所のサイトで、Bank of America Merrill Lynch と連携、米国の減税制度(Tax Equity)を活用した風力発電事業を展開している。以来、これまでの1年間で複数実施し、今回が4度目の風力発電事業となる。

 

Allianzキャプチャ

 

 今回は提携相手をMUFGに替えて、オクラホマ州での事業に取り組んだ。ACPは米国以外でも、オーストリア、フィンランド、ドイツ、フランスなどで再エネ事業を展開しており、今回のMUFGとの共同事業を合わせると総額35億ユーロ(約37億7000万㌦)以上をグローバルに投資している。

 

 ACPの再エネ責任者のDavid Jones氏は「MUFG、EDFと今回、パートナーを組めたのは大変喜ばしい。今回の事業は、われわれの持つ再エネ・ポートフォリオにとっても価値の高い追加投資となる。Allianzグループにとっても収益の安定をもたらす」と評価している。

 

  MUFG米国のリース・アセットファイナンス部門責任者のLance Markowitz氏は「今回の3社連携事業は、今後長期にわたって地域の人々にクリーンで適正価格での電力を供給し続ける素晴らしい事例」「MUFGが目指す再エネ事業展開のリーダーとしての戦略展開に資する」と評価している。

 

  一方、風力発電所が建設される地域自治体にとっては、25年間にわたって総額2500万㌦の固定資産税収入を新たに生み出す。発電された電力はEDFからIT企業のグーグルが同州に設けているデータセンターのクリーンエネルギー電源として供給される。EDFとグーグルは2015年のパリで開いたCOP21の際に、クリーン電源契約を結んでいる。

 

http://www.allianzcapitalpartners.com/media/news/020217-allianz-and-mufg-invest-edf-wind-farm/

http://www.power-technology.com/projects/great-western-wind-project-oklahoma