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スマートエナジー社 再エネ事業のO&M業務強化で、ゴールドマンサックス(GS)と提携。GSが30億円の増資引き受け(RIEF)

2017-04-10 15:34:01

smartenergyキャプチャ

 

    省エネ・再エネ事業を展開するスマートエナジー社(東京)は、太陽光・風力発電設備の運営・保守管理(O&M) の業務を強化するため、ゴールドマン・ サックス(GS)グループとパートナー提携を結んだ。GSはスマートエナジーの30億円の増資を全額引き受け、同社の財務的基盤を強化を支援する。

 

 スマートエナジー社は、省エネファンドの設立や、国内クレジット制度の立上げ支援、各地で太陽光発電事業等を展開している。太陽光発電については2012年の固定価格買取制度(FIT)の導入で、国内市場が急速に拡大したが、その後、買い取り価格の引き下げが続き、2017年度からは大規模太陽光発電は入札制度に切り替わるなどの制度変更も重なり、新規投資が減少すると予想されている。

 

 しかし、同社は、「パリ協定で国際公約した日本のCO2排出量の削減を実効的に進めるには、再生可能エネルギーのさらなる活用が欠かせない」として、太陽光発電等の再エネ事業の効率性を高めるために、O&M業務に力を入れることにした。

 

 同社はすでに10年以上の業務展開で培った省エネ・再生可能エネルギー技術や、幅広い専 門家ネットワークの保有を強みとしている。さらに日本市場での再エネ投資で先行してきたGSと提携することで、付加価値の高いO&M業務を全国展開する。

 

 同社が想定するO&M の新たな展開は、再エネの電気に発電予測や融通、低コスト化などの付加価値を加え、電源 の開発者と、電気を供給する送配電事業者、さらに電気を利用する消費者へとつながる関係者すべてに、安 心感を与えることができる「再エネ発電のNo.1オペレーター」を目指すとしている。

 

 同社はすでに、再エネ発電設備の O&Mサービスを全国79カ所の太 陽光、水力、地熱の各発電所でじっししている。また自社の再エネ発電は太陽光を中心に50MW以上、開発してきた実績を持つ。

 

 GSは、日本国内で太陽光発電事業へのファイナンス手段として、グリーンプロジェクトボンドを開発、世界全体でも 2025 年までに 全社で1500 億㌦をクリーンエネルギーに投融資する方針を立てている。スマートエナジー社の大串卓也社長は「ゴールドマンサックスは、わが社が目指すビジョンを共有出来る最適 なパートナー」と評価している。

 

 GSとの増資引き受けを伴う提携によって財務基盤を強化することで、事業対象とする再エネ事業の範囲を太陽光以外に、風力、バイオマスなどにも広げる予定だ。

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