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英保険大手のAviva 国連の「気候変動ニュートラル・キャンペーン(Climate Neutral Now)」に署名。保険会社で初。自社削減+オフセットクレジットの購入を実践(RIEF)

2017-04-11 17:20:27

Climate Neutral Nowキャプチャ

 

  英国の大手保険会社のAvivaは、パリ協定の発効を受けて企業の温暖化対策を推進するために国連が展開している「Climate Neutral Now」キャンペーンに保険会社として初めて署名した。同キャンペーンは企業活動に伴うCO2排出量をゼロにすることを宣言するもので、署名企業は国連認定の「カーボンニュートラル企業」としてアピールできる。

 

 Climate Neutral Nowキャンペーンに署名すると、3段階での行動をとって「ニュートラル化」を進めることになる。①自社による一定期間のCO2排出量を測定・報告する②できる限り自社の活動からのCO2排出量を削減する③自社の削減でニュートラル化できない場合は、残りの排出量を国連認証のCERのカーボンクレジットの購入によって相殺する――という手順だ。単に署名するだけではなく、削減量が少ない場合は、CERを市場から購入して相殺する行動を伴わなければならない。

 

 AVIVAキャプチャ

 

AVIVAはすでに、自らの対応で10年前にカーボンニュートラル化を宣言している。オフセットクレジットはカーボン削減の専門機関であるClimateCareが展開するサステナブル事業などから提供される国連認証のカーボンクレジットのCERの購入で対応してきた。

 

 クレジット購入による相殺分を除いた自社活動による正味の排出量は現在、46%削減(2010年比)を達成している。今後は、2020年までに50%削減を、2030年までに70%削減を、それぞれ目標としている。残りは市場からのクレジット調達でカバーし、100%削減企業の責務を果たす方針だ。

 

 AVIVAの法務・総務担当のKirsty Cooper氏は「われわれはすでに気候変動によるビジネス上の影響を受けている企業であり、すべての企業が気候変動の影響を相殺する緊急の行動を取る必要があると思う。われわれが国連のキャンペーンに参加することで、他の企業にも、気候変動の影響を測定し、削減し、相殺することの重要性を示したい」と述べている。

 

 すでにClimate Neutral Now キャンペーンに署名している企業は、AVIVAのほかに、マイクロソフト、アディダス、フィリップス、M&S、ソニーなど。企業だけでなく、学校や都市の署名もある。

http://climateneutralnow.org/Pages/Pledge.aspx

http://newsroom.unfccc.int/unfccc-newsroom/aviva-is-first-insurance-company-to-join-unfccc-climate-neutral-now/