国際金融公社(IFC) 南米アマゾン・ペルーでの乱開発回復を目指し、植林事業をファイナンスする20億㌦規模のグリーンボンド発行へ(RIEF)
2017-05-30 22:15:03
世界銀行グループの国際金融公社(IFC)は、ペルー内でのアマゾン流域の植林事業を促進するため、20億㌦規模のグリーンボンドの発行を検討していることがわかった。
ロイター通信等が報じた。同国の国営テレビで、ペドロ・パブロ・クチンスキー大統領が各界の人にインタビューする人気番組の中で、経済相のAlfredo Thorne氏が登場、グリーンボンド発行について明らかにした。IFCが発行を検討しているグリーンボンドの資金使途は、開発の行き過ぎが懸念されているアマゾン流域での植林事業に投じられる予定という。
IFC自体は、まだアマゾン植林のグリーンボンド発行については公式に発表していない。Thorne大臣は「現在、IFCが検討中で、グリーンボンドの発行によってわが国に20億㌦が投じられる予定だ」と述べたが、詳細についてはそれ以上言及しなかった。
アマゾンは中下流域のブラジルを流れる部分が大きいが、上流部はペルー、ボリビア、コロンビア、エクアドルなどと接している。長年、開発が進み、70年代には鉱山資源、その後、食料増産、エタノール資源などで熱帯雨林の減少が問題化している。
ペルーには植林産業は十分には育っていないことから、産業育成のために世界銀行、米州開発銀行(IDB)、ノルウェー政府の支援を受ける予定だ、としている。生態系の回復と、地元産業の育成の両面で地域復興を後押ししていくことになる。
IFCはこれまでも、途上国のグリーン事業等を支援するため、グリーンボンドを積極的に発行している。昨年は7通貨で23本のグリーンボンドを発行、総額14億㌦を調達した。ペルーでのグリーンボンド発行は2014年に4200万ソロ(1280万㌦)の発行した経緯がある。